海外のニュースサイトから興味深い最新の「海外音楽情報」をピックアップしてお届けします。来シーズンのスケジュールが徐々に明らかになってきています。
画像: ウィーン国立歌劇場

ウィーン国立歌劇場

来シーズンのウィーン国立歌劇場

来シーズンのウィーン国立歌劇場では、オペラが子供向けも含め58演目で223公演、バレエが21演目で54公演、コンサートが9公演、室内楽演奏会が10公演、歌曲マチネーが11公演など催される。最大の注目は、2008年に「コシ・ファン・トゥッテ」を指揮して以来になるムーティが、同演目で国立歌劇場復帰を果たすことで、ムーティの娘、キアラ・ムーティが演出を担当する。新演出では他に生誕250年を迎えるベートーヴェンの「フィデリオ」の初稿「レオノーレ」が取り上げられる。指揮者では、ティーレマンが「影なき女」、ゲルギエフが「ローエングリン」、A.フィッシャーが「指輪」4部作、ハーディングが「ファルスタッフ」(シーズン最終日6月30日の公演はメータ)、歌手ではトップスターのネトレプコが歌曲マチネーに出演するだけなので、特に「ラ・ボエーム」のミミ役と「椿姫」のヴィオレッタ役のデビューを飾るA.ガリフッリーナが注目される。

グルベローヴァが引退

「コロラトゥーラの女王」とか「ベルカントの女王」とか称されたスター歌手エディタ・グルベローヴァが、3月27日、ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場公演「ロベルト・デヴリュー」を最後に50年の舞台生活に終止符を打った。1969年にウィーン国立歌劇場と専属契約を結び、1970年に「魔笛」の夜の女王役で衝撃的なデビューを飾って以来、48の役で700回以上も出演し、ミュンヘンではやはり夜の女王役で1974年にデビューして以来、300回以上も舞台に立った。特にコロラトゥーラの高い技巧が求められる夜の女王や「ナクソス島のアリアドネ」のツェルビネッタ役で脚光を浴び、ベルカントの代表であるドニゼッティ(「ランメルモールのルチア」のルチア役、「ロベルト・デヴリュー」のエリザベッタ役、「アンナ・ボレーナ」のアンナ役)、ロッシーニ(「セビリアの理髪師」のロジーナ役)、ベッリーニ(「清教徒」のエルヴィラ役)などの作品でも世界中のオペラ・ファンを魅了し続けた。

画像: ベルリン国立歌劇場

ベルリン国立歌劇場

来シーズンのベルリン国立歌劇場

来シーズンのベルリン国立歌劇場では、7つの新演出の演目が加わるが、「サムソンとダリア」を演出するD.ジフロンと「ばらの騎士」を演出するA.ヘラーはオペラを初めて手がける。シーズンのオープニング公演になる「ウィンザーの陽気な女房たち」は、D.ベッシュが演出、音楽監督バレンボイムが指揮する。その他の新演出は、V.ユゲ演出の「コシ・ファン・トゥッテ」、D.マクヴィカー演出の「イドメネオ」、R.カステルッチ演出の「カインあるいは最初の殺人」、C.グート演出の「ホヴァーンシチナ」。300公演以上を予定しているが、オペラとバレエは約230公演で、コンサートは16公演のシュターツカペレ・ベルリンの演奏会(指揮者はバレンボイム、メータ、パッパーノ、ブロムシュテット、シャニなど)も含め約70公演が催される。

ウィーン交響楽団の来シーズン

ウィーン交響楽団の音楽監督として最後のシーズンになるP.ジョルダンは、ブラームスにスポットを当て、交響曲全4曲の他、ピアノ協奏曲全2曲、ヴァイオリン協奏曲、ドイツ・レクイエムを指揮する。ウィーンでは90回以上の演奏会を催し、ホスト役を務めるブレゲンツ音楽祭や演奏旅行でオペラ公演や演奏会を70回ほど予定している。招聘されるソリストには、Y.ブロンフマン、M.アルゲリッチ、J.フィッシャー、I.レヴィット、F.P.ツィッマーマンなどが名を連ねている。ジョルダンはすでに2020年/21年シーズンよりウィーン国立歌劇場音楽監督の就任が決まっており、彼の後任には、A.オロスコ・エストラーダが就くことになっている。

プレヴィン、逝く

ピアニスト、指揮者、作曲家として活躍していたA.プレヴィンが、ニューヨークで死去した。89歳だった。ベルリンで生まれた後、ナチス政権から逃れてパリ経由でアメリカへ亡命し、アメリカの市民権を得ていた。ロンドン交響楽団、ロサンジェルス・フィル、オスロ・フィルなどの音楽監督を歴任、ウィーン・フィルも頻繁に指揮していた。映画音楽にも関わり、「マイ・フェア・レディ」での編曲賞など4度オスカーを獲得している。私生活では2002年に34歳年下のA.S.ムターと結婚して話題になった(4年後に離婚)。

画像: ゼンパー歌劇場

ゼンパー歌劇場

来シーズンのゼンパー歌劇場

来シーズンのゼンパー歌劇場では、オペラとバレエの11の新演出がレパートリーに加わる。その中3つが世界初演になる委託作品。共同制作としてザルツブルク・イースター音楽祭とは「ドン・カルロ」が取り上げられ、音楽監督ティーレマンが指揮し、ネトレプコが初めてエリザベッタ役を歌う。さらにザルツブルク・イースター音楽祭、東京文化会館、新国立歌劇場と「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が、二期会とコペンハーゲン王立歌劇場と「蝶々夫人」(宮本亜門演出、高田賢三舞台・衣装)が共同制作される。ゼンパー歌劇場を拠点ホールにしているシュターツカペレ・ドレスデンは、2020年に生誕250年を迎えるベートーヴェンの交響曲第1番~5番をティーレマンの指揮で演奏する。12月30日と31日に催されるジルヴェスターコンサートはレハールの「微笑みの国」が取り上げられる。

イースター音楽祭の出演者変更

バーデンバーデン・イースター音楽祭のオペラ公演「オテロ」でイヤーゴ役を歌うことになっていたL.サルシが、稽古中に肋骨を3本折る事故に遭って出演できなくなった。代役にはイヤーゴ役に定評のあるV.ストヤアノフが決まった。

夏のお勧めツアー

画像: 【クラブツーリズム 音楽の旅】 旅の文化カレッジ講師 山本 直幸 ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送り、帰国後、オペラの舞台通訳や字幕翻訳などを経て、30年以上音楽旅行企画に携わる。頻繁にツアーにも同行し、海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事やコラムを多数寄稿。

【クラブツーリズム 音楽の旅】
旅の文化カレッジ講師 山本 直幸
ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送り、帰国後、オペラの舞台通訳や字幕翻訳などを経て、30年以上音楽旅行企画に携わる。頻繁にツアーにも同行し、海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事やコラムを多数寄稿。

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