音楽の都ウィーンは、長い歴史の中で音楽以外にも様々な独特の文化を生み、育んできました。カフェハウスは、ウィーンで活躍した音楽家、作家、画家、俳優、歌手、演奏家などが集い、ウィーンの文化を支えてきた重要な場所なのです。勿論、一般の市民にも必ず1軒は行きつけの店があると言われるほど、ウィーンの日常生活にも欠かせない場所になっています。
画像: モーツァルトやベートーヴェンが演奏したといわれる老舗のカフェハウス「フラウエンフーバー」

モーツァルトやベートーヴェンが演奏したといわれる老舗のカフェハウス「フラウエンフーバー」

トルコ軍包囲からウィーンを救った人物

ウィーンで最初にカフェハウスを開いた人物には諸説があって定かではないのですが、カフェハウスの祖として、ウィーン人に最も親しまれているのが、オリエント商品の行商だったポーランド出身のコルシツキーです。 1683年、ウィーンは2度目のトルコ軍包囲で、陥落寸前の絶体絶命の危機を迎えました。その時、コルシツキーは、堪能な語学力を活かして言葉巧みに敵陣に潜り込み、無事包囲網を突破し、ポーランド王ソビエスキー率いる援軍を呼び寄せることに成功したのです。その結果ソビエスキー軍は見事にトルコ軍を撃破することができました。

最初のカフェハウス

コルシツキーは、ウィーンを救った英雄として、戦利品の中から好きなものを褒美としてもらうことになりましたが、金銀財宝や武器には目もくれず、黒い豆の入った袋を手にしました。コルシツキーだけは、トルコ軍が残していった豆の価値を知っていたのです。この豆、つまりコーヒー豆で、コルシツキーは1686年、ウィーンで最初のカフェハウスを始めたと伝えられています。コルシツキーが実在の人物であったことは確かなのですが、この逸話に関しては異を唱える人もいるようです。事実、1685年1月17日、アルメニア商人ディオダートが最初にカフェハウスを開店したとういう記録が残っているからです。

画像: 有名なカフェハウス「デメル」

有名なカフェハウス「デメル」

ウィーンで不可欠な存在に・・・

ウィーンでは、その後カフェハウスの数が増え続け、19世紀末には600軒を数えるほどになったとのことです。そして現在は、ウィーン市内でコーヒーの飲める店は、約2000軒もあります。その内訳は、カフェ・レストラン(食事も可能)が700軒以上、カフェ・コンディトライ(ケーキ、菓子販売)が約200軒、エスプレッソ(カフェ・スタンド)が1000軒以上となっています。

画像: ウィーン国立歌劇場のすぐ近くにある「カフェ・モーツァルト」は深夜まで営業

ウィーン国立歌劇場のすぐ近くにある「カフェ・モーツァルト」は深夜まで営業

旅行者にとっても・・・

ウィーンは、市内散策に疲れたら、一息入れるためにどこにいてもすぐにカフェハウスを見つけることができるので、旅行者にとっても嬉しい街です。またカフェ・レストランは、深夜まで営業しているところが多く、夜の演奏会やオペラ公演の後でも、ゆっくり食事を楽しむこともできます。

画像: ウィーンの代表的なコーヒー「メランジュ」と「メランジュ・ミット・シュラーク」

ウィーンの代表的なコーヒー「メランジュ」と「メランジュ・ミット・シュラーク」

ウィンナー・コーヒー

本場ウィーンでは、是非「ウィンナー・コーヒー」を味わってみてください。但し、日本人客の多い有名カフェハウス以外では、「ウィンナー・コーヒー」と言っても理解してもらえません。何故ならそのようなコーヒーは存在しないからです。ウィーンで最もよく飲まれているコーヒーに、泡立てたミルクを入れた「メランジュ」という種類があります。そのメランジュに少しホイップクリームをのせたものが、日本で親しまれている「ウィンナー・コーヒー」に最も近いコーヒーになります。「メランジュ・ミット・シュラーク」と言って、是非本場のウィンナー・コーヒーをお楽しみください。

以下のウィーンを訪れる海外音楽鑑賞の旅「アンコール」では、カフェハウスで山本講師によるレクチャーと「ウィンナー・コーヒー」をご用意します。

出発決定! ホテル・グランドに5連泊! ウィーンで音楽三昧!

海外音楽の旅はこちら

画像: 【クラブツーリズム 音楽の旅】 旅の文化カレッジ講師 山本 直幸 ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。 特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿。

【クラブツーリズム 音楽の旅】
旅の文化カレッジ講師 山本 直幸
ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。
特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿。

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