後に伝説と呼ばれたツアー。
コース番号PK420『 旅情漂う秋田列車三昧 時刻表には載らない夢の鉄道旅 0泊3日間』
7月27日(土)発 20:30上野駅集合・21時10分発
7月29日(月)着  9:20上野駅到着 食事提供なし
普段なかなか目にしない修行のような旅に、大塚雅士・田中研吾・大家知己が添乗員として同行しました。今だから語れる思いとともに旅の一部始終をご紹介します。

豪雨の中迎えた旅のはじまり

令和元年7月27日 

乗車予定だった新潟所属のE653系が、上越地方を襲った豪雨の影響で上野駅21:11発に間に合わず、越後中里駅で立ち往生となってしまった。

「ツアーが中止となってしまうのか・・・」

なんと、そのとき上野駅16番線にやってきたのは、「たんばらラベンダー号」で任務を終えたばかりの「リゾートやまどり」であった! 
その雄姿は格好良くまぶしいくらいに輝いていた・・・

画像: 代走「リゾートやまどり」高崎車両センターのある新前橋駅まで力走した。

代走「リゾートやまどり」高崎車両センターのある新前橋駅まで力走した。

定刻21:11分で出発した「リゾートやまどり」。
高崎車両センターがある新前橋駅まで代走。
新前橋駅からは「ナマハゲロック号」が間に合うとのことだった。

上野駅集合場所にて参加されたお客様全員に事情を説明したが、皆様トラブルを楽しまれているように見受けられ、その場で取り消される人は誰もいなかった。
126名定員の車両に「クラブツーリズム」と「びゅう」のお客様。ゆったりとお座り頂いた。
もう1本列車に乗れる事を喜ばれていたが、この時はもっと多くの列車に乗るとは誰も思っていなかった。

画像: 新前橋駅で乗り換え。「リゾートやまどり」から「ナマハゲロック号」へバトンタッチ

新前橋駅で乗り換え。「リゾートやまどり」から「ナマハゲロック号」へバトンタッチ

相次ぐ行程変更

途中の大宮駅で21:36から20分間停車したが、それ以外は順調に走行した。
高崎駅1番線にも運転停車するサプライズもあり車内は歓喜に包まれた。

新前橋駅には23:44到着。
対向ホームには豪雨の中移動した「ナマハゲロック号」がお出迎え。
名残惜しむかのように「リゾートやまどり」にフラッシュがたかれた。

*上野ー新前橋 112.3㌔ リゾートやまどり 21:11発・23:44着(乗車時間2時間33分)

新前橋駅23:54に出発したE653系「なまはげロック号」。運転停車の渋川駅に0:09に到着。
車内放送にてこの先の上越国境付近の雨がひどく雨雲も切れる見込みがないとの事。

しばらくの待機を余儀なくされる。不安になるお客様。寝てしまっているお客様。私どもの所にきて話しかけてくれるお客様・・・。ただ時間が過ぎるだけであった。

4:06 大塚の携帯に連絡が入る。
渋川駅一番列車5:43発普通電車720Mに乗車して、高崎駅6:08着6:17発の「たにがわ470号」で大宮に行き「こまち1号」に乗って秋田駅に向かうように指示を受ける。

この事を5:00にお客様にご案内させて頂いた。
皆様笑顔でご対応頂いた。とてもありがたかった。

画像: 渋川駅5:43発普通電車720M。高崎駅6:08着。分散してご乗車頂き、新幹線ホームへとダッシュした。

渋川駅5:43発普通電車720M。高崎駅6:08着。分散してご乗車頂き、新幹線ホームへとダッシュした。

*新前橋ー渋川 13.8㌔ ナマハゲロック号 23:54発ー0:09着(乗車時間15分)
*渋川ー高崎  21.1㌔ 普通電車720M   5:43発ー6:08着(乗車時間25分)

高崎駅乗り換え時間9分。
普通電車の到着がやや遅れて5分間しか時間がなかった。

年配のお客様もいたので心配していたが、階段を上がるだけで新幹線ホームに行けたので、無事に間に合った。

6:17高崎発「たにがわ470号」全車自由席に乗車して大宮駅到着6:50。
この間に、次に乗車する「こまち1号」の座席をお客様に案内するため、座席番号を用紙に記載する。
全車指定席。特別に頂いたお席だ。
急いで間違えずに作業を行わなければならない。

入社3年目の大家が一人でやりきった。

画像: 大宮駅まで運んでくれた「たにがわ470号」定時に到着

大宮駅まで運んでくれた「たにがわ470号」定時に到着

画像: 大宮駅にて8分にて乗り換えた「こまち1号」そのほとんどがB・C席でした・・・

大宮駅にて8分にて乗り換えた「こまち1号」そのほとんどがB・C席でした・・・

高崎ー大宮 74.7㌔ たにがわ470号 6:17発ー6:50着(乗車時間33分)
大宮ー秋田 632.3㌔   こまち1号 6:58発ー10:24着(乗車時間3時間26分)

2017年7月15日の貨物線ツアーから鉄道にこだわった旅を企画しているが、新幹線を利用するのは、イレギュラーとはいえ今回が初めてのケースであった。
「こまち1号」は号車がわかれ座席も分散してしまったが、皆様のご協力で混乱なく、上野駅出発から約13時間後に秋田駅に到着できた。
当初は秋田から男鹿まで貸切列車で行く予定ではあったが、大幅に行程が変更したためやむを得ずカットせざるを得なかった。

楽しみにされていたお客様には申し訳ない気持ちとなった。

しかしながら、秋田港へと続く貨物専用線を走行する「あきたクルーズ号」にはなんとか間に合うことができた。

画像: あきたクルーズ号とナマハゲがお出迎えしてくれました。

あきたクルーズ号とナマハゲがお出迎えしてくれました。

わずか15分ほどの乗車ではあったが、昨年からこの貨物線に乗車したいとお願いしていたので、実現できてとても嬉しかった。
秋田港駅に着いた時はあいにくの雨ではあったが、秋田支社の職員の方々が記念の乗車証をひとりひとりに手渡しで配られていた。

秋田ー秋田港 7.1㌔(土崎まで) あきたクルーズ号 11:02発ー11:17着(乗車時間15分)
秋田港ー秋田 7.1㌔(土崎から) あきたクルーズ号 11:48発ー12:06着(乗車時間18分)

いよいよ旅も折り返し地点へ

秋田駅は駅ビル内に飲食店が充実しているので、皆様思い思いに秋田名物を楽しまれていた。
これだけ長い乗車で食事提供のない行程も初めてではあったが、お好きのものをお好きな分だけ楽しまれていたのが印象に残った。
ここから「急行津軽」に乗る為に「特急つがる」に乗って青森へと向かった。

画像1: いよいよ旅も折り返し地点へ

青森駅電光掲示板。お客様皆様が撮影されていた。一般のお客様に何で皆様が写真を撮るのか質問を受け、「急行津軽」「特急つがる」が同時に掲示されているからですよと説明した。

画像2: いよいよ旅も折り返し地点へ

以前は上野ー秋田を走行していた「急行津軽」。今回は臨時急行として青森ー秋田間を走行した。
私たちが乗車したのは「急行津軽82号」青森駅16:05発。

秋田ー青森 185.8㌔ 特急つがる3号 12:39発ー15:20着(乗車時間2時間41分)
青森ー秋田 185.8㌔ 急行津軽82号  16:05発ー19:29着(乗車時間3時間24分)

基本的には時刻表には掲載されない列車を使用する企画を行っていたが、当初の予定であった「特急つがる3号」「急行津軽82号」で初めて時刻表に掲載された列車を使用した。

(注)
今回のイレギュラーで初めて時刻表に掲載された列車は、渋川ー高崎の普通電車720Mです。
今回利用した全ての列車が、一般の方や他旅行会社のお客様とご一緒になるので、車内放送することは出来ませんでしたが、肉声にて車両毎にご案内をさせて頂きました。
「特急つがる」内では眠ってしまいました。なかなか業務中に寝る事は無いのですが、お客様からのお心遣いもあって、気持ちよく爆睡してしまいました...

画像: せっかく秋田に来たので、比内地鶏の親子丼を食べました。付け合わせの秋田冷麺もおいしかったです。

せっかく秋田に来たので、比内地鶏の親子丼を食べました。付け合わせの秋田冷麺もおいしかったです。

秋田駅に到着して次の列車まで約4時間。
まずは秋田名物を食べて、駅周辺にあるお風呂場へ。

あいにくとそこのホテルはビジターの入浴はやっていないとのことで、ボーディシーツで体を拭いて駅で待機。

ナマハゲロック号が無事に秋田駅まで来てくれるのか?
もしかしたら、またまた代走「やまどり」なのかと心配していたら・・・

画像: 「ナマハゲロック号」が渋川駅から無事に秋田駅に来てくれました。

「ナマハゲロック号」が渋川駅から無事に秋田駅に来てくれました。

令和元年7月28日 23:10発

「ナマハゲロック号」に秋田駅より乗車する事が出来た。
梅雨前線も通過して順調に走行できるとのこと。

約9時間の夜行列車の旅。
結構なスピードで走行しても、揺れも少なく快適な鉄道の旅を満喫出来た。

秋田ー上野 586.8㌔ ナマハゲロック号 23:10発ー9:20着(乗車時間10時間10分)

お客様に支えていただき、迎えることができた旅の終わりに

7月27日(土)21:11上野発ーー7月29日9:20上野着 
旅行参加時間36時間09分 
走行距離1826.8㌔ 
乗車時間24時間

上野駅を出発してトラブルが発生しましたが、お客様皆様のご協力により無事に上野駅まで到着する事が出来ました。

改めて感謝申し上げます。

渋川駅で動けなくなった時は、このまま戻ってツアーが中止になるかとも思いましたが、JR東日本の皆様が安全第一、並びにお客様ファーストで動いて頂いた結果、とても印象に残る旅になりました。ありがとうございました。

0泊3日・ホテルなし食事提供なし。
このようなツアーも初めてでした。修行のような鉄道旅。

最後の一枚はお客様に感謝を込めて私自身より皆様にお配りした記念品です。
お客様より「大塚さん、伝説のツアーになりましたね」と最高のお褒めの言葉を頂き、目の前が曇って何も見えなくなりました・・・ 

画像: お客様に支えていただき、迎えることができた旅の終わりに

こだわりの鉄道の旅をこれからも

これからも皆さんのご期待に応えられるような旅に挑戦していきます。
夢の鉄道旅に、ぜひ、ご期待ください。

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