山本直幸講師が興味深い最新の「海外音楽情報」をピックアップしてお届けします。

バッハフェストのメイン会場 聖トーマス教会内バッハ墓所

バッハフェストが記録大幅更新

6月8日~17日にバッハ都市ライプツィヒで開催されたバッハフェストは、10日間の開催期間中に161の演奏会などが催され、音楽祭訪問者数が前年度比54%増、約79000人に達し、記録を大幅に更新した。バッハ作品が取り上げられた演奏会の座席占有率は90%だった。40ヶ国以上から訪問者を迎え、国際音楽祭としての注目度も大いに高まった。来年は6月14日~23日に開催される。

クラブツーリズムでは、今年のバッハフェストを訪れるツアーを催行しましたが、来年も同時期にツアーをご用意します。ご期待ください。

ベルリン・フィルのヴァルトビューネ野外演奏会

ラトル最後の指揮

2002年から16年間首席指揮者としてベルリン・フィルを率いたサイモン・ラトルが、6月20日に拠点ホールのフィルハーモニーで、6月24日に野外ステージのヴァルトビューネで最後の指揮を終えた。20日の演奏会では、1987年にラトルが初めてベルリン・フィルを指揮したときに選んだ作品、マーラーの交響曲第6番を指揮し、24日の野外演奏会では、愛妻のメゾソプラノ歌手コジェナーをソリストに迎え、約2万人の聴衆を前に指揮し、首席指揮者としてベルリンに別れを告げた。ラトルはロンドン交響楽団音楽監督のポストに専念するが、来シーズン以降も、2度のプログラムでベルリン・フィルを指揮することになっている。

クラブツーリズムでは、来シーズンもラトル指揮ベルリン・フィル演奏会を鑑賞するツアーをご用意しています。バレンボイム指揮のウィーン・フィル演奏会との競演をお楽しみください。

フルシャ、バンベルクで契約更新

若手注目のチェコ人指揮者ヤクブ・フルシャが、バンベルク交響楽団首席指揮者としての契約をさらに5年間、2016年まで延長した。フルシャは75年の歴史があるバンベルク交響楽団の5人目の首席指揮者として高い評価を得ていた。日本では、2010年から東京都交響楽団の首席客演指揮者を務めている。

ヤンソンス、ウィーン・フィル名誉団員

指揮者マリス・ヤンソンスが、ウィーン・フィルの名誉団員の称号を授与された。ヤンソンスは1992年に初めてウィーン・フィルを指揮して以来、110回指揮している。その中には2006年、2012年、2016年のニューイヤーコンサート指揮も含まれる。今年1月にはベルリン・フィルの名誉団員の称号も授与されていた。

エッシェンバッハがコンツェルトハウス管首席指揮者

東独時代の1952年に創始されたベルリン交響楽団が前身のベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の首席指揮者に、ピアニストで指揮者のクリストフ・エッシェンバッハが就任することになった。契約は2019/20年シーズンから3年間。エッシェンバッハは、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、パリ管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団などの首席指揮者を歴任している。

【クラブツーリズム 音楽の旅】
旅の文化カレッジ講師 山本 直幸
ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。
特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿。

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