旅の文化研究所研究員、一般社団法人日本旅行作家協会会員の黒田尚嗣(くろだなおつぐ)が「歴旅の演出家、旅する世界遺産の語り部」として「空の旅」について熱く語ります。

黒田尚嗣(くろだなおつぐ)
慶應義塾大学経済学部卒。現在、クラブツーリズム㈱テーマ旅行部顧問として旅の文化カレッジ「世界遺産講座」を担当し、テーマ旅行の企画をしながら「歴旅の演出家、旅する世界遺産の語り部」として旅について熱く語る。近畿日本ツーリスト時代より海外旅行の企画に携わり、世界各地の文化遺産や自然遺産を多数訪れている。旅の文化研究所研究員、一般社団法人日本旅行作家協会会員

空の旅を広めた城達也さんと「兼高かおる世界の旅」

今日、機内で「快適な空の旅をお楽しみ下さい」とアナウンスがあれば、音楽を聴きながら安眠する人が多いのではないでしょうか。

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しかし、私は若い頃に聴いていた東京FMの「ジェットストリーム」の冒頭、達也さんが語る「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時…」という名ナレーションが忘れられず、夕刻に出発する飛行機の窓から地平線に沈む夕陽と夜空、そして到着地の夜景を眼下に眺めることを「空の旅」の楽しみとしています。

私が「空の旅」に関心をもつようになった契機はこの城達也さんのナレーションと『兼高かおる世界の旅』でした。

列車の窓から移りゆく風景を眺め、地上から青空に映える新緑や紅葉を鑑賞する旅も楽しいですが、空から眼下に展開する世界を楽しむのは航空機で旅する時代に生まれてきた私たちの特権だと思います。

「空の旅」の代表的な観光地

この「空の旅」でしか楽しめない代表的な観光地は、ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」でしょう。

セスナから見たナスカの砂漠(イメージ)

この地上絵が発見されたのは1927年、航空機が地上絵上空を飛行するようになったことがきっかけだとされていますが、最近ではグーグルアースで地上絵に引かれた線を延長すると、それらの線がカンボジアのアンコール・ワットで交差することが証明され、私はナスカからその対蹠点にあたるアンコール・ワットへ飛んでみたくなりました。

逆に地上から眺める「空」のお勧めは、ニュージーランドにある「テカポ湖」周辺の夜空です。この付近の空は晴天率が高く、空気も澄んでいるので美しい星空が見られ、星空保護区に認定されているだけでなく、空が世界遺産としても検討されています。

テカポ湖(イメージ)

かつて「旅の空」と言えば不安な「旅先」を指し、「辛い旅」そのものを表現する言葉で、故郷を離れた寂しさや空(むな)しさを意味していました。

しかし、現代の便利な交通手段を使った旅先では、「空」は太陽光線や雲の状態で変化するする楽しみの風景であり、夜空も煌めく星座のキャンパスかと思います。

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