クルーズファンにとっても一度は行ってみたい憧れの航路
スペイン領カナリア諸島、ポルトガル領マデイラ諸島についてご紹介します。

大西洋のアフリカ沖に浮かぶヨーロッパの離島

スペイン、ポルトガル本土から南に約1000km、大西洋上のモロッコの沖合いに浮かぶのが
カナリア諸島、マデイラ諸島です。

日本から飛行機で行くには何度か乗り継ぎが必要になり島と島の間はフェリー移動。なかなか行きにくい所です。

クルーズの旅であれば、通常イギリスやスペイン、イタリアなどから出港しカナリア諸島とマデイラ諸島をゆったりと巡ることができます!

ベストシーズンは?
カナリア諸島、マデイラ諸島ともに乾燥した温暖な亜熱帯気候で、昼夜の気温の差があまりなく、1年を通じて快適に過ごすことができます。

1年の平均気温が22℃、一番気温が低い1月の気温が15~20℃と常春と呼ばれるだけあって冬でも春のような暖かい気候です。

クルーズで訪れるのは10月~4月までの間、日本が寒い冬の間に避寒地として訪ねましょう。

海だってと~ってもきれいなんですよ

MSCクルーズ提供

カナリア諸島

カナリア諸島は15世紀の末にカスティーリャ王国に征服されて以降、アメリカ大陸へ横断するための重要な中継地として発展しました。大航海時代にはコロンブスが1492年、新大陸発見の旅へ向かった最初の航海、第2回目と第4回目の航海のときに立ち寄っています。

7つの島から成るカナリア諸島の中心地はテネリフェ島

テネリフェ島はカナリア諸島の中では一番大きな島です。

東京都とほぼ同じぐらいの面積を持ち、スペイン最高峰標高3718mのテイデ山がそびえ、世界遺産のテイデ国立公園があります。

スペイン最高峰 テイデ山(標高3718m)(弊社スタッフ撮影)

カナリア諸島固有の針葉樹カナリア松の森を抜けると壮大なスケールの火山地形が広がり、標高2000メートル付近には、約15万年前の大規模な噴火によって形成された巨大なカルデラ(ラス・カニャダス)が現れます。カルデラの大きさは長さ15km、幅20kmに及び、地球上とは思えない景観を生み出し、数々の映画やテレビコマーシャルなどの撮影スポットとしても使用されている場所です。

テイデ国立公園内にある巨大カルデラ「ラス・カニャダス」(弊社スタッフ撮影)

テイデ山は現在火山活動を休止していますが歴史上噴火を繰り返しておりその様子は地層からもご覧いただけます。植物の固有種も多く数千年前に存在していた原生林など珍しい植物も見られます。

マス・パロマス(グランカナリア島)(弊社スタッフ撮影)

海岸に沿って全長約8km 幅約2kmの砂丘が広がっています。

グランカナリア島は周囲240kmのほぼ円形の島で、m級2000の山、緑豊かな渓谷、切り立った断崖絶壁、美しいビーチに砂丘など、ひとつの島の中に多様な景観が見られ「大陸のミニチュア」と呼ばれています。

マデイラ島

マデイラ諸島はリスボンの南西約980kmの大西洋上に位置する4つの島からなるポルトガル領の諸島。火山の噴火により生まれた火山群島です。

マデイラ諸島は大航海時代ポルトガルの海上発展に貢献したエンリケ航海王子の命を受けた探検隊により15世紀のはじめに発見されポルトガルの植民地となりました。15世紀後半に香辛料貿易のルート開拓でポルトガルの航海者バスコ・ダ・ガマによって発見されたヨーロッパからアフリカ南端の喜望峰を回ってインドへ至るケープ経由航路の重要な寄港地でもありました。

年間の平均気温20℃前後。温暖な気候、青い海と輝く太陽、年中咲き乱れるカラフルなお花など南国情緒あふれるマデイラ諸島は「大西洋の真珠」と呼ばれています。

気候が温暖なため避寒地として、体調を崩し余暇を過ごしにオーストリア皇后のエリザベートやウィンストン・チャーチルなど著名人も訪れました。

高台にある植物園から見おろしたフンシャルの町(弊社スタッフ撮影)

4つあるマデイラ諸島の島の中で人が住むのはマデイラ島とポルト・サント島の2つ。
中心都市はマデイラ島のフンシャル。船はフンシャルに寄港します。
コロンブスはポルト・サント島の領主の娘と結婚しフンシャルで航海術を学んだそうです。

コロンブスの像(フンシャルのサンタカタリナ公園内)(弊社スタッフ撮影)

フンシャルの港近くに16世紀に建てられたゴシック様式の大聖堂を中心にして旧市街が広がり徒歩で観光をお楽しみいただけます。「花の島」の異名も持ち、マデイラ島特有の植物も多いので植物園の見学もおすすめのひとつです。

マデイラ島の植物園にて(弊社スタッフ撮影)※天候や季節によりご覧いただける植物は変わります。

サッカーのクリスティアーノ・ロナウドの出身地としても知られていてメダルやトロフィー、ユニフォームなどが展示されているC.ロナウド博物館が海岸沿いにあります。

博物館の前にあるC.ロナウドの像 (弊社スタッフ撮影)

本土よりも魅力的なグルメ

大西洋がもたらす新鮮なシーフードやトロピカルフルーツなど地元の食材をふんだんに使ったお料理に、地元産のワインなど、カナリア諸島・マデイラ諸島観光ではグルメも大きな楽しみのひとつです。

カナリア諸島はスペイン料理、マデイラ諸島はポルトガル料理、そこに島ならではのプラスアルファが添えられます。

カナリア諸島ではあらゆる料理に島原産のモホソースを使います。モホソースはオリーブオイル、ニンニク、パプリカ、クミンを混ぜ、お酢やレモンなどの果汁を加えたもので、ポテトやグリルしたシーフード、パンにつけたりと様々な料理に使われています。

カナリア諸島は美味しいワインの産地でもあり、火山のふもとで作られているのでミネラル分が通常の土地よりも豊富で独特の味わいがあります。

バナナパッションフルーツ(見た目はバナナ、開けるとパッションフルーツ、味は・・・!?)(弊社スタッフ撮影)

マデイラと言えば黒太刀魚(左側)、前菜のチーズ(右上)、鶏肉のグリル(右下)(弊社スタッフ撮影)

マデイラ諸島ではシェリーやポートワインと並ぶ、世界3大酒精強化ワインに代表されるマデイラワインが有名で、アルコール度数は17%〜22%と高めですが甘い口当たりで飲みやすいです。辛口は料理に合わせて飲み、甘口はデザートワインとして食後にゆっくりお楽しみいただけます。

シェークスピアは「命と引き換えにしてもいい」と発言するほど気に入っていたようですし、1776年のアメリカ合衆国独立宣言で乾杯をする時に使われたのもマデイラワインです。

有名人や偉人も虜になったマデイラワインをぜひお土産に!

豊かな自然、南国ムード漂う街並みと充実したグルメなど魅力いっぱいの島めぐりをぜひクルーズでおでかけください。

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