「花カレンダー2021」の3回目です。今回は見頃を迎える南フランスのミモザをお届けします。

 

はじめに

皆様 こんにちは! クラブツーリズムの海外担当です。
『花咲くワールド』というテーマで、海外のその月に見頃を迎えるお花や、開催される花フェスティバルなどをご紹介する「花カレンダー2021」をお届けいたします。
月2~3回発信する「花カレンダー2021」をご覧いただき、「旬」に囲まれる和やかな一年をお過ごしいただければ幸いでございます。どうぞ、お付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

2月のお花 その①~南フランスのミモザ

弊社ホームページより抜粋

さて、フランスと言えば、パリやモンサンミッシェルといった観光地が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。それらの観光地はフランス北部にあたります。
今回ご紹介するミモザは地中海の陽ざし溢れるフランス南部、ニースで有名な「コートダジュール」と呼ばれるエリアで見ることが出来ます。

ミモザはこの辺りでは春の訪れを告げる花として愛でられています。
また毎年2月上旬~中旬にかけて開催される「ニースのカーニバル」「マントンのレモン祭り」に「マンドリュー・ラ・ナープルのミモザ祭り」加えた3つが春の祭として知られています。

 

ミモザはどんなお花?

ミモザ(アカシア)はマメ科ネムノキ亜科アカシア属の総称です。
温暖な地域でよく目にする品種は「ギンヨウアカシア」や「フサアカシア」という品種です。
中でも「フサアカシア」は葉色が緑色で葉と花序が長く、フランスでは「ミモザ」の名で親しまれています。どの品種も成長が早く樹高は10m以上になります。
2月~3月の花の時期になると小さな花が集まったポンポン状の花を多数咲かせて木全体を鮮やかな色に染め、芳醇な香りを漂わせます。
「ミモザ」は本来オジギソウ属を指す名前でしたが「フサアカシア」の葉がオジギソウによく似ていたため誤って「ミモザ」」と呼ばれ定着しました。

ミモザ/イメージ

 

ミモザの花言葉は?

ミモザ(アカシア)の花言葉は「優雅」や「友情」です。さらに花の色により個別の花言葉があり、オレンジ色は「エレガント」黄色は「秘密の恋」です。

地域によっても異なる花言葉を持っていてイタリアでは「感謝」の意味があります。これはイタリアでは3月8日(ミモザの日)に女性に感謝を伝えるために贈られる花であることに由来してします。

ミモザ/イメージ

3月8日は「国際女性デー」です。これは1904年3月8日にニューヨークの女性労働者が参政権を求めてデモを行ったことから、女性の平等な社会参加ができる環境を整えるように呼び掛ける日として制定されました。イタリアではこの日に合わせて女性へミモザを贈る習慣があるため3月8日を「ミモザの日」ともよびます。

 

南フランスにおけるミモザ

ミモザ/イメージ

ミモザは元々、休暇のため訪れていた英国系貴族によって持ち込まれたと言われております。その後ミモザはこの地に順応し、20世紀になるとその彩り鮮やかな美しさや香水の原料にもなる良い匂いのためにフランス国内で需要が増加します。市場が大きくなったことでミモザ栽培の規模も拡張され毎日のように北フランスへと出荷されることになります。

今やミモザはマンドリュー・ラ・ナープルの街のシンボルとなっています。

 

「マンドリュー・ラ・ナープルのミモザ祭り」って?

ミモザ祭りの花合戦/弊社スタッフ撮影

ミモザ祭りの花合戦/弊社スタッフ撮影

ミス・ミモザの3人/弊社スタッフ撮影

ミモザ祭りの山車/弊社スタッフ撮影

毎年2月に開催される伝統行事。1931年から正式開催され、地元の人のみならず世界各国から観光客が訪れる人気のお祭りです。大きな山車や衣装をまとったパレード隊が街を練り歩き、花を投げ合う「花合戦」が見所の1つです。ちなみに山車や衣装には地元タネロン山で栽培されたミモザ約12トンがふんだんに使われています!その他にもミス・ミモザを決める女王選挙やナイトパレードも人気を博しています。

春の訪れを告げるお祭りにはピッタリ!
毎年大盛り上がりを見せるので、ぜひ1度は足を運んでみてはいかがですか?

 

「ミモザ街道とは」

フランスにおけるミモザの最大生産地は先述のコートダジュール地域です。1月中旬にもなると黄色い花が一斉に咲き始め、豊かな香りとともに、鮮やかなブルーに染まる地中海沿岸の風景に彩りを添えます。

そんなコートダジュールにはミモザ街道と呼ばれるミモザが咲き誇るルートがあります。年間を通して花咲き乱れる「ボルム・レ・ミモザ」から香水の街として名高い「グラース」までの全長約130kmあるこの街道は、お花好き女性のみならず多くの人々を惹きつける風光明媚な観光ルートとして近年人気を博しています。

コートダジュール地域/イメージ

 

「グラース」と香水の関係

ミモザはその芳醇な香りから香水の原料としても使われており「ロクシタン」をはじめとした
グローバル企業の製品として人気を博しています。

今やフランスにおける香水産業収益の50%を占めるグラースでは、18世紀まで質の高い皮手袋生産が中心でした。しかし革製品はその匂いが欠点であり、そこに目を付けた革職人が革手袋を香水の中に漬ける方法を考案しました。その後革製品の税率が上がったことなどが要因でグラースでは革産業は衰退し、香水産業だけが残ることになりました。

グラースの香水博物館/イメージ

usines-parfum.fragonard.com

 

おすすめの鑑賞シーズン

ミモザの鑑賞シーズンは1月~3月になります。コートダジュールの街中やミモザ街道の脇にミモザの花が咲き乱れ地域一帯が芳醇な香りが包まれます。同時期には「マンドリュー・ラ・ナープルのミモザ祭」や「マントンのレモン祭」、「トゥレット・シュル・ルーのスミレ祭」、「ニースのカーニバル」といったお祭りも開催されていますのでこれらのお祭りと併せて訪れるのが良いでしょう。
クラブツーリズムでもお祭りをメインにしたツアーを販売しておりましたので、今後海外旅行へ行けようになった際にはぜひご検討ください♪

 

【おまけ】マントンのレモン祭り

マントンのレモン祭り/イメージ

マントンのレモン祭り/弊社スタッフ撮影

マントンのレモン祭り/イメージ

マントンのレモン祭り/弊社スタッフ撮影

柑橘系が豊かに実るマントンでは毎年2月にレモン祭が開催されます。レモンやオレンジで彩られた巨大なオブジェがパレードする光景はマントンのレモン祭でしか見ることが出来ないので一見の価値ありです。1934年から続くこのお祭りは毎年テーマが決まられており、2020年は「世界のお祭り」がテーマでした。毎年変わるテーマに沿ってオブジェも形が変わるので何度行っても飽きが来ないのが特徴といえるでしょう。

 

【おまけ】ニースのカーニバル

ニースのカーニバル/イメージ

ニースのカーニバル/弊社スタッフ撮影

ニースのカーニバル/弊社スタッフ撮影

約130年の歴史を誇るニースのカーニバルはヨーロッパの3大カーニバルに数えられ、お祭り期間中は毎年100万人以上の観光客が訪れています。毎年王様を題材にしたテーマが決められ、2020年は「世界の王様」がテーマとなりました。テーマに沿って作られた大きな山車が昼夜を問わず街をパレードするのでお祭り期間中は夜も眠らぬ街となります。

またカーニバルの女王を決めるミス・コンテストも開かれ、インターネット投票で選ばれた総勢20名のミス達が山車の上から切り花を観客に向かって投げ入れる「花合戦」も人気の出し物の1つです。

お隣イタリアのカーニバルと併せて訪れるツアーが人気となっています。

ニースのカーニバル/イメージ

 

【おまけ】トゥレット・シュル・ルーのスミレ祭り

古代ローマ時代からブーケや薬用のため栽培されてきたスミレはコートダジュールの中では
隠れた名産として地元で愛されてきました。

毎年2月になると民族衣装をまとった人々やスミレで飾られた山車がトゥレット・シュル・ルーの村を練り歩き、スミレやミモザを使ったアイスクリームやクレープを売るマーケットも開かれます。

前述のお祭りと比べて決して大規模とは言えないものの、こじんまりした村で過ごすお祭りは旅の1ページに深く刻まれること間違いなしです。

スミレ/イメージ

トゥレット・シュル・ルーの町/イメージ

 

おわりに

「花カレンダー2021」の2月第1回目として南フランスの「ミモザ」をご紹介いたしました。ミモザの見頃の時期の南フランスでは春の訪れを知らせるお祭りが目白押しです!海外に渡航が出来るようになった暁には、ぜひ皆さんの目で美しい南フランスのミモザを楽しんで頂きたいと思います!
それでは、次回の「旬のお花」もお楽しみください♪

 

【好奇心で旅する海外】テーマシリーズ公開中!

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<芸術百華>
『イタリア芸術』
<歴史の時間>
『え~?これも三国志?!』
『謎多きエジプト大解剖!』
<世界遺産浪漫> 
『世界遺産〇〇5選』
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『世界の風呂でととのう』

 

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