ヨハネス・フェルメールは、1632年にオランダのデルフトで生まれ、生涯のほとんどをデルフトで過ごし、1675年にデルフトで没しています。
フェルメールの故郷を訪ねてみると、洗礼を受けた新教会、墓所のある旧教会、そして建物は残っていませんが、生家跡やアトリエだった家跡などをめぐることで、フェルメールを偲ぶことができます。
絵画に加え、音楽鑑賞もお楽しみいただけるツアーとなっており、まさに「絵画 × 音楽 ふたつの芸術が心を満たす旅」と言えます♪

寡作の画家

フェルメールの最初の作品は1654年の「マリアとマルタの家のキリスト」で、最後の作品は1675年の「ヴァージナルの前に座る女」です。真作として疑問視されている5点を含め、22年の画歴で遺した作品はわずか37点なので、寡作の画家と言われています。
フェルメールの作品は、見る者を絵の中に引き込むような特異な魅力がありますが、室内に差し込むやわらかな光の中で際立つ鮮やかな色彩がとても印象的で、代表作には静寂が支配する室内で何かに没頭している一人の女性を描いた作品が多いです。
そして12作品に楽器が描かれていますが、室内の静寂の中から音が聞こえてきそうな作品も多いのです。

アトリエのあった建物跡

フェルメールの墓所がある旧教会

旧教会内にある2つの銘板

旧教会内にある2つの銘板②

描かれた楽器

フェルメールが生きた時代はバロックなので、描かれた楽器はヴァージナル(チェンバロ)、リュート(シターン)、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ギター、トランペット、フルートなどの古楽器です。
楽器=音楽は、「恋愛」を寓意的に表現するために描かれていることが多く、フェルメール作品の重要なモチーフの1つになっています。

ツアーで鑑賞できる楽器が描かれた2作品

アムステルダムで見られる「恋文」は、シターンを手にした女主人に女中が手紙を渡したところが描かれています。その手紙が男性からの「恋文」であることは、「恋愛」を意味する楽器シターン、女性の揺れ動く心を象徴する海景の絵、恋に落ちて家事を疎かにしていることを暗示する洗濯物の籠や箒などから連想されます。

アムステルダム国立美術館蔵「恋文」

ベルリンで見られる「紳士とワインを飲む女」には、男性が女性にワインを飲ませているところが描かれていますが、女性の表情はグラスに隠れて見えないので、想像をかき立てられます。リュートが椅子に、楽譜がテーブルに一緒に描かれていることから、誘惑するために演奏された後か、これから演奏されるのでしょう。男女二人の「恋愛」の物語が、旋律となって伝わってくる気がします。

ベルリン絵画館蔵「紳士とワインを飲む女」

日中はフェルメール鑑賞、夜は音楽鑑賞

幸いにもフェルメールの名画鑑賞が可能な都市では、名門オーケストラによる音楽鑑賞も可能なのです。
ツアーでは『4点(日帰り可能なデン・ハーグで3点)鑑賞できるアムステルダムでコンセルトヘボウ管弦楽団』『2点鑑賞できるベルリンでベルリン・フィル』『2点鑑賞できるドレスデンでドレスデン・シュターツカペレの演奏会』を拠点ホールで楽しめます。

アムステルダム・コンセルトヘボウ

ベルリン・フィルハーモニー

ドレスデン・ゼンパー歌劇場

29歳と98歳の指揮者の聴き比べ

特に注目は、将来の音楽界を担う若き天才指揮者クラウス・マケラと、音楽界の至宝指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットです。
前者は現在29歳、パリ管弦楽団の首席指揮者を務めていますが、2027年にコンセルトヘボウ管弦楽団とシカゴ交響楽団の首席指揮者に就任することが決まっています。
後者は現在98歳、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団やドレスデン・シュターツカペレ名誉指揮者で、日本との関わりも深く、N響の桂冠名誉指揮者の称号や旭日中綬章を授与されています。この2人の指揮者による演奏会の聴き比べは、二度と得られない貴重な音楽体験になることでしょう。

※画像は全て山本直幸講師提供

次回のブログ更新のお知らせ

\音楽の旅情報ブログ、次回の更新日は11月21日(金)を予定しております!/

◇お申し込みはこちらから!

<山本直幸講師より>
寡作の画家フェルメールの真作として定着している作品はわずか32点です。実は音楽都市アムステルダム、ベルリン、ドレスデンを訪問し、4つの美術館をめぐれば、その3分の1の作品が鑑賞できるのです。
もちろん音楽鑑賞も可能な日程に合わせているので、3つの名門オーケストラの競演を、拠点ホールでお楽しみいただけます。
特に注目は29歳のマケラと98歳のブロムシュテットの聴き比べで、素晴らしい音楽体験になるはずです。1月は日が短くて寒い日が続きますが、音楽と美術の旅で充実した日々をお過ごしください。

同行講師のご紹介

講師:山本 直幸氏

ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。
特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿

<音楽鑑賞の旅>特集もご覧ください♪

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