カンボジアと聞くと、まずアンコールワットを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
実際アンコールワットはカンボジアの最大の遺跡となっています。
しかし、カンボジアには様々な遺跡があり、その魅力はそれぞれ異なっています。
今回は、実際に添乗員としてツアーに参加した私がおすすめの遺跡をご紹介します。

※記事内容は2025年11月時点のものになります。

はじめに

カンボジアは東南アジアに位置し、豊かな歴史と文化をもつ王国です。
クメール帝国の繁栄を今に伝える遺跡は、精緻な彫刻や独特の建築様式で訪れる人を魅了します。
首都プノンペンでは近代化と伝統が調和し、王宮や博物館で歴史を学ぶことができます。
自然も豊かで、メコン川流域やトンレサップ湖など多様な風景が広がっています。
カンボジアには約6,600件の遺跡があると言われています。

タ・プローム(2025年11月弊社スタッフ撮影)

代表格はもちろんアンコール遺跡群で、寺院都市アンコール・ワットは緻密なレリーフと巨大な伽藍構造で宗教都市としての機能を極めた傑作です。近くのアンコール・トムには四面仏塔が並ぶバイヨン寺院がそびえ、微笑を浮かべた巨大な石像が訪れた人を圧倒します。また、タ・プロームは樹木が遺跡を覆い尽くす独特の姿で、自然と遺跡が融合した幻想的な風景が特徴です。さらに郊外には「東洋のモナリザ」で知られる細密な彫刻のバンテアイ・スレイや、かつての水利都市を示す巨大貯水池・西バライなどがあり、クメール文明の技術力と精神性を多角的に感じられる地域となっています。

そんなたくさんの遺跡の中でも、私が特におすすめしたい遺跡群を紹介します。

コーケー遺跡群

コーケー遺跡群(2024年11月弊社スタッフ撮影)

たくさんの遺跡を回った中で、一番心奪われたのはコーケー遺跡群です!
コーケー遺跡群は、カンボジア北部にあるクメール王朝時代の大規模な遺跡群で、アンコール遺跡とは別の独立した都として栄えた場所です。
10世紀前半(928〜944年)にジャヤヴァルマン4世によって築かれたクメール王国の都であるコーケー遺跡群は、アンコール・ワットで知られるシェムリアップから約120km北東に位置しています。周囲をジャングルに囲まれた広大な地域には、80を超える寺院や祠堂、貯水池などの遺構が点在し、独特の神秘的な雰囲気を醸し出しています。さらに、2023年にはユネスコ世界遺産に正式登録され、世界的な注目がいっそう高まっています。ここ数年で新たに登録された世界遺産のため現地に住む方々でもまだ訪れたことがない人も多いようです。

コーケー遺跡群はシェムリアップからバスで約2時間程の距離にあります。また、遺跡同士が離れているため、車などでの移動が必要になります。個人旅行でコーケー遺跡群を訪れようとすると、移動手段の確保が難しいため専用車で楽に移動ができる団体ツアーでの訪問がおすすめです。

コーケー遺跡群については、しばしば「アンコール・ワットの練習台」と表現されることがあります。これは学術的な正式見解ではありませんが、約200年前に築かれたコーケー遺跡群が、後世のクメール建築につながる要素を多く備えていることから、観光ガイドの間で広まった比喩的な言い方です。
10世紀前半にジャヤヴァルマン4世が都として築いたコーケー遺跡群では、巨大なピラミッド型寺院「プラサット・プラン」など、当時としては非常に大胆で実験的な建築が数多く試みられました。こうした新しい構造や配置は、その後のクメール建築が発展していく過程の一つと考えられており、「後のアンコールの大建築へ続く試行段階」というイメージから、このように語られることがあります。
実際にアンコール・ワットと直接の関係があるわけではありませんが、コーケー遺跡群がクメール建築史上重要な転換期に位置する遺跡であることは確かです。だからこそ、現在のアンコール遺跡群とはひと味違う、力強く独創的な建築美に触れられる特別な場所として注目を集めています。

コーケー遺跡群の魅力を深掘り!見逃せない遺跡たち

コーケー遺跡群には、個性豊かな寺院やピラミッドが点在しており、訪れる人を圧倒します。中でも特に見逃せないのが、プラサット・プラム、プラサット・バラン、プラサット・プランの3つです。

プラサット・プラム(2025年11月弊社スタッフ撮影)

プラサット・プラム(Prasat Pram)
「プラム」はクメール語で“5”を意味し、5つの祠堂が一直線に並ぶ遺跡です。大きなガジュマルの根が祠堂を包み込むように伸びており、自然と遺跡が一体化した神秘的な光景が楽しめます。写真スポットとしても人気の場所です。

プラサット・バラン(2025年11月弊社スタッフ撮影)

プラサット・バラン(Prasat Balang)
シヴァ神を祀る寺院で、リンガ信仰が色濃く残る遺跡です。基壇や祠堂には力強いクメール建築の特徴が見られ、当時の信仰や王権の象徴を感じることができます。

プラサット・プラン(2024年11月弊社スタッフ撮影)

プラサット・プラン(Prasat Prang)
コーケー遺跡群を代表する7段ピラミッド型の寺院で、高さは約30メートルに及びます。頂上にはかつてシヴァ神の祠堂が置かれ、都全体を見渡せる構造でした。その独特の形状は、クメール建築の中でも非常に珍しく、圧倒的な存在感を放っています。実際にピラミッドの頂上まで上ることができ、上からの景色は圧巻です。

これら3つの遺跡を巡ることで、コーケー遺跡群が短期間ながらもクメール王朝の技術と信仰を凝縮した場所であることが実感できます。ジャングルに囲まれた遺跡群は、アンコール遺跡とはまた違った神秘的な魅力を味わえるスポットです。

遺跡を楽しむ番外編

遺跡を巡る中で、よく目にする外壁の彫刻があります。
こちらは、蓮の花をモチーフにしているものでアンコールワットやベンメリアにも彫刻があります。蓮の花はカンボジアの国花であり、非常に神聖な花とされています。

アンコールワット蓮の花の彫刻(2025年11月弊社スタッフ撮影)

ベンメリアの蓮の花の彫刻(2025年11月弊社スタッフ撮影)

しかしこちらの彫刻何かに似ていませんか?
ずっと眺めていると、日本の子どもたちに人気のあのキャラクターに見えてきます。
ガイドさんもこちらの彫刻をキャラクター名で呼んでおり、お客様も非常に似ていると興味を持って写真をたくさん撮られていました。
ぜひ、カンボジアで遺跡巡りをする際はこの人気キャラクターに似た蓮の花の彫刻を探してみてください。

まとめ

今回のカンボジアツアーでは、アンコール遺跡群をはじめ、タ・プローム、ベンメリア、そしてコーケー遺跡群と、王朝の歴史と自然の神秘が融合する遺跡群をたっぷり体験してきました。
実際に現地に訪れることで遺跡の壮大さと圧倒的な迫力を肌で感じることができました。

カンボジアといえばアンコールワットの印象が強いかもしれませんが、実はコーケー遺跡群をはじめ、魅力あふれる遺跡が各地に点在しています。壮大な歴史と独特の雰囲気を味わえるスポットが数多くあり、訪れるたびに新たな発見がある国です。

ぜひ、一生に一度は訪れてほしい国です。
いざ、カンボジアの遺跡巡りへ!

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