旅先での楽しみのひとつでもあるグルメ!
各国の名物料理や現地に精通しているスタッフのイチ押しグルメなどの情報を発信している『海外の「味」物語』から、新シリーズ<スタッフ厳選!世界のうまいもん>と題してご紹介していきます。
第1回は「ヨーロッパの“美味しい”クリスマスグルメ」を人気のクリスマスシーズンのイベントとともにご案内します。

街全体が煌めくクリスマスマーケット

ヨーロッパではアドヴェント(待降節)と呼ばれるクリスマス前の4週間の準備期間に各都市でクリスマスマーケットが開催され、ひときわ華やぐ季節となります。

その規模や雰囲気は会場によって様々ですが、クリスマスツリーに飾りたい可愛いオーナメントやキャンドル、熱々の焼き立てソーセージ、寒い夜でも体の芯から温まるホットワインなどの屋台巡りは、きっと旅の思い出になること間違いなしの体験です。

画像1: スタッフ厳選!世界のうまいもん<第1回>『ヨーロッパの❝美味しい❞クリスマス』【好奇心で旅する海外】<海外の「味」物語>

最近では日本各地でもクリスマスマーケットが開催されていて、横浜の赤レンガ倉庫や日比谷公園で開催されるイベントが人気ですね。
煌びやかなイルミネーションでクリスマスの雰囲気を感じながら、ホットワインや伝統菓子も味わえるので、日本にいながらヨーロッパの気分を楽しめます。

ドイツ ★★3大クリスマスマーケットと名物シュトーレン★★

クリスマスマーケットと言えばドイツ!という程有名なクリスマス大国!
その数はドイツ国内だけで2500箇所にのぼるとも言われており、地元のドイツ人はもちろん、毎年多くの観光客が世界中から訪れ、その華やかな雰囲気を楽しんでいます。

★3大クリスマスマーケット①★ドイツで1番有名なニュルンベルク

画像: ニュルンベルクのクリスマスマーケット(イメージ) GNTB Kiedrowski, Rainer

ニュルンベルクのクリスマスマーケット(イメージ)

GNTB Kiedrowski, Rainer

毎年200万人を超える人が訪れるというニュルンベルクのクリスマスマーケット。
まるで中世ドイツの時代にタイムスリップしたかのような雰囲気と名産品が並ぶ屋台巡りを思う存分楽しめます。
市内に数ある会場の1つ「子供クリスマスマーケット」では蒸気メリーゴーランドや機関車が走るアトラクションもあり、子供を連れたファミリーに大人気です。

画像: グリューワイン (イメージ)

グリューワイン
(イメージ)

シナモンなどのスパイスが入ったグリューワイン(ホットワイン)は、屋外で冷えた体を温めてくれるのはもちろん、ワインを入れるマグカップのデザインが会場ごとに異なるため、たくさんの会場を巡ってマグカップをコレクションするのも楽しみ方の1つです。

たくさんの街の屋台から可愛いお気に入りのカップを見つけて、旅の思い出に持ち帰りましょう♪

★豆知識★
マグカップは購入した屋台に返すとデポジットが戻ってくる仕組みなので、持ち帰りたいマグカップだけ選ぶことが出来ます。
また、アルコールが苦手な人にはノンアルコールのホットジュースもありますので、同じように楽しむことが出来ます。

★3大クリスマスマーケット②★世界最大級のシュトゥットガルト

画像: シュトゥットガルトのクリスマスマーケット(イメージ) GNTB ref. owner

シュトゥットガルトのクリスマスマーケット(イメージ)

GNTB ref. owner

280もの屋台がある世界最大級のクリスマスマーケットでは1つ1つの屋台の装飾にも注目!
シュトゥットガルトのクリスマスマーケットでは各屋台の装飾コンテストが行われているため、それぞれの屋台がきらびやかなイルミネーションや個性的な飾り付けでその美しさを競っています。

まるで中世ドイツの時代にタイムスリップしたかのような雰囲気と名産品が並ぶ屋台巡りを思う存分楽しめます。

★3大クリスマスマーケット③★世界最古の1つ・ドレスデン

画像: ドレスデンのクリスマスマーケット(イメージ) GNTB Kaster, Andreas

ドレスデンのクリスマスマーケット(イメージ)

GNTB Kaster, Andreas

1434年に第1回が開催された伝統あるクリスマスマーケット。

ドイツのクリスマス定番菓子シュトーレン発祥の地とも言われており、市内数か所あるマーケット会場の中でもメイン会場となる広場で開催されるマーケットは、シュトーレンにちなんで「シュトリーツェル・マルクト」と名が付いています

毎年冬にはシュトーレン祭りが開催されています。

画像2: スタッフ厳選!世界のうまいもん<第1回>『ヨーロッパの❝美味しい❞クリスマス』【好奇心で旅する海外】<海外の「味」物語>

シュトーレン祭りの目玉は重さ3トン超えの超巨大シュトーレンが町を練り歩くパレードで、過去の最高記録は2013年のなんと4246kgのシュトーレンだそうです!

ドイツのクリスマス伝統菓子・シュトーレン

画像: シュトーレン(イメージ)

シュトーレン(イメージ)

ドレスデンを発祥とするシュトーレン
酵母の入った生地にレーズン、レモンやオレンジの皮などのドライフルーツを練りこんで焼き上げたケーキ。仕上げに上からたっぷりの粉砂糖をかけています。ラム酒が入った大人向けの味付けから子供でも楽しめるバター風味たっぷりのものまでその種類も様々。
可愛い箱や缶にデコレーションされて販売されていることも多いので、ホームパーティーの手土産にも喜ばれることでしょう。

画像3: スタッフ厳選!世界のうまいもん<第1回>『ヨーロッパの❝美味しい❞クリスマス』【好奇心で旅する海外】<海外の「味」物語>

最近は日本の輸入食品店でもクリスマスシーズンになると店頭に並んでいるところを見かけますので、気になっていた方は一度お試ししてみてはいかがでしょうか?

クリスマスにはやってない?クリスマスマーケットの注意点!

魅力あふれるドイツのクリスマスマーケットですが、訪れる際にはくれぐれも日程にご注意を!
・・・というのも、クリスマス当日(12月25日)はドイツは祝日にあたり、国内のクリスマスマーケットの多くは前日までに終了しています。

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クリスマス当日にクリスマスマーケットはやっていないところがほとんど!?
旅行の計画を立てる際は要注意ですね!

イタリア ★★北イタリアのクリスマスマーケットと伝統菓子パネットーネ★★

ヨーロッパの人気の旅行先でもあるイタリアでも、毎年クリスマスが近づくと各都市でイルミネーションを中心とした装飾が施され、クリスマスムードを楽しむことが出来ます。

イタリアの中でも特にドイツと近い北イタリアでは、ドイツ同様大きなクリスマスマーケットが開催される都市が複数あり、ドロミテ街道の入口にあたるボルツァーノや同じくトレンティーノ・アルト・アディジェ州の州都トレントは、国内でも有数の規模を誇るクリスマスマーケットが開催されています。

イタリアのクリスマスマーケットの風習は、世界最古である本場ドイツのクリスマスマーケットが国境を接するオーストリアを経由して、イタリアの地まで伝わり根付いた、と言われています。

画像5: スタッフ厳選!世界のうまいもん<第1回>『ヨーロッパの❝美味しい❞クリスマス』【好奇心で旅する海外】<海外の「味」物語>

さすが陸続きのヨーロッパ大陸は、
人だけでなく文化や風習も近隣の国まで繋がっているんだね。

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北イタリアは町並みもドイツやオーストリアの雰囲気が感じられたり、ドイツ語表記の看板があったりと、他の地域とは異なる面白さがあるんだって。

ボルツァーノとトレントのクリスマスマーケット

画像: ボルツァーノのクリスマスマーケット(イメージ) Soggiorno e Turismo di Bolzano

ボルツァーノのクリスマスマーケット(イメージ)

Soggiorno e Turismo di Bolzano
画像: トレント市内のクリスマスツリー(イメージ)

トレント市内のクリスマスツリー(イメージ)

イタリア最大と言われているのがボルツァーノのクリスマスマーケット。
オーナメントなどのクリスマスグッズをはじめ、サラミや生ハム・チーズなどイタリアらしい名産品の屋台も数多く並びます。イタリアでもホットワインは定番の人気ドリンクですが、アルコールが苦手な方には温かいリンゴジュースやホットチョコレートが人気です。

ボルツァーノから車で1時間弱の距離にある街・トレントのクリスマスマーケットのメイン会場には約70の屋台が並び、城壁が残る旧市街の雰囲気と熱気にあふれたクリスマスマーケットを楽しめます。

ミラノ発祥のクリスマス伝統菓子パネットーネ

画像: パネットーネ(イメージ)

パネットーネ(イメージ)

イタリアの家庭でクリスマスに食べるお菓子と言えば、ミラノ発祥の伝統菓子パネットーネ
卵をたっぷり使った生地にパネトーネ種という酵母を加え発酵させ、砂糖に漬けたレーズンなどのドライフルーツやラム酒につけたオレンジピールなどを散りばめ焼き上がるとふっくらドーム型に焼きあがります。
最近では生地にヘーゼルナッツやチョコレートを混ぜたものもあり、プレーンなものから変わり種まで、様々なフレーバーが楽しめます。

フランス ★アルザス地方がイチ押し!日本でも人気のブッシュ・ド・ノエル★

人気のパリのイルミネーションも美しいですが、フランスもドイツとの国境に近い東フランスで開催されるクリスマスマーケットが歴史が古く規模が大きいものが多く残っています。

画像1: ストラスブールのクリスマスマーケット(イメージ) Atout France/Jean Isenmann

ストラスブールのクリスマスマーケット(イメージ)

Atout France/Jean Isenmann
画像2: ストラスブールのクリスマスマーケット(イメージ) Atout France/Jean Isenmann

ストラスブールのクリスマスマーケット(イメージ)

Atout France/Jean Isenmann

フランスのクリスマスなら、東フランスのアルザス地方がアツい!

アルザス地方のストラスブールのクリスマスマーケットは、1570年から続くフランス最古のマーケットで、広場に現れる高さ約30メートルの巨大クリスマスツリーは「クリスマスツリー発祥の地」と言われる冬のストラスブールのシンボルになっています。

アルザス地方でもうひとつの人気の街と言えばコルマール。おとぎの国のような木組みの家が並ぶ街で開催されるクリスマスマーケットはメルヘンチックな雰囲気にあふれ、特に女性に大人気!

画像: コルマールのクリスマスマーケット Atout France/Jean Isenmann

コルマールのクリスマスマーケット

Atout France/Jean Isenmann

フランス語では「ヴァンショー」と呼ぶホットワインは、アルザスの名産白ワインを温めたものが人気。その他にもアルザス地方の屋台では、特産品のプレッツェル(カリっとした食感のドイツ発祥の塩気のあるパン)の食べ歩きも人気です。

日本のクリスマスでも定番! ブッシュ・ド・ノエル

日本でもクリスマスシーズンになるとケーキ屋さんの店頭に並ぶ、切り株の形をしたケーキと言えばブッシュ・ド・ノエル。この特徴的な形になった所以は諸説あります。

画像: ブッシュ・ド・ノエル(イメージ)

ブッシュ・ド・ノエル(イメージ)

説①
ヨーロッパでは古くからクリスマス前後に翌年の健康や豊作を願い薪を燃やし続ける風習があったため、当時の薪の形から今の切り株形になった

説②
キリストの生誕を祝い、暖炉の薪を夜通し燃やし続けたことに由来している

説③
貧しい1人の青年がクリスマスに恋人にプレゼントが買えず、代わりに薪一束を送ったという伝えから薪を模したケーキを作った

画像7: スタッフ厳選!世界のうまいもん<第1回>『ヨーロッパの❝美味しい❞クリスマス』【好奇心で旅する海外】<海外の「味」物語>

説③はロマンチックな話・・・!
因みにフランス語でビッシュは「薪・切り株」、ノエルは「クリスマス」の意味なので直訳すると「クリスマスの薪(切り株)」だそうよ

その他にも様々な説がありますが、今ではフランスだけでなく遠く離れた日本にも広がるほど愛されているクリスマスの定番ケーキです

終わりに・・・

最後までお読みいただきありがとうございました。

今年はクリスマスケーキの予約が好調で、自宅でクリスマスを楽しむ方が多いのでは?という予想が出ていました。いつもとちょっと違う、ヨーロッパのクリスマスの味も体験してみてはいかがでしょうか?来年こそは、ヨーロッパ各都市で開催されるクリスマスマーケットに皆様をご案内出来ますように・・・!

今後も<スタッフ厳選!世界のうまいもん>シリーズでは、スタッフオススメの“美味しい”情報をお届け予定ですので。是非お楽しみに!

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