「世界のホテルセレクション」と題しまして、旅行会社スタッフがオススメする一度は泊まってもらいたい世界の面白いホテルをご紹介していきます。
第4回目は、ヨーロッパアルプスを有するスイスが誇る「間近に大自然の絶景を楽しめるホテル」です。
紹介するホテルに実際ご宿泊いただけるツアープランもございます♪
世界の面白いホテルをのぞき見!これまでの記事はこちら☟
アルプスに囲まれた国スイスと、山岳ホテル
ヨーロッパのほぼ中心に位置するスイスは、ドイツやイタリアなど5つの国に囲まれた内陸国です。面積は九州と同じくらいの大きさですが、山岳地帯が約4割を占めており、4000m級の山々を数多く有する自然豊かな国です。
そして、スイスにはそんなアルプスの山々を存分に楽しめる山岳ホテルが数多くあります。今回はその中から、クラブツーリズム担当者おすすめのホテルをご紹介します。
スイスに行ったら是非泊っていただきたいホテルをご紹介します!
‟山岳ホテル”というと、「山小屋?」「簡素な設備なのでは?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、スイスの山岳ホテルはそんな心配は不要です。
かつて、ヨーロッパの王侯貴族をもてなすために建てられた、100年以上の歴史を持つ伝統あるホテルが中心であるためです。
個別のシャワーやトイレの設備はもちろん、素晴らしいコース料理を提供するレストランも備えているホテルも多く、大自然を間近に感じながら、美味しい食事や思い出に残る滞在を楽しむことができるのです。
つまりスイスの山岳ホテルは、山あいの秘境にも関わらず快適な設備・サービスを提供することから、お値段は少々高めになります。
また、客室数は20部屋前後のところが多く、その希少性から予約はとても困難です。その年の夏の休暇が始まる前に、もう来年の予約を!なんてことも珍しくなく、クラブツーリズムでも早期手配をすることで、山岳ホテルにお泊まりいただくツアーを例年販売できているのです。
スイスの山岳ホテルでしか味わえない最高の体験を!是非一度楽しんでください。
スイス最高地点のホテル 『3100 クルムホテル・ゴルナーグラート』
一般的に、アルプス三大名峰といえば、ユングフラウ、マッターホルン、モンブランが挙げられます。
そのうちのひとつ、マッターホルンをはじめ、4000m級のヨーロッパアルプスに囲まれた絶景を楽しむことができるのが、標高約3100mに建つ山岳ホテル『3100 クルムホテル・ゴルナーグラート』です。
マッターホルン山麓の村ツェルマットから、ゴルナーグラート登山鉄道に乗車しおよそ40分。終点のゴルナーグラート駅を降りてすぐです。
ホテルの歴史は長く、1907年に現在の場所に開業しました。
その当時、既にスイス各地で登山鉄道が建設され、アルプスの美しい山々見たさに、多くの裕福な観光客がヨーロッパから押し寄せていました。
100年以上も前から、標高3100mの大自然の中に、鉄道やホテルの建設ラッシュが起こっていたというのは、ちょっと驚きですよね。
(ちなみに、日本で最初の本格的な登山鉄道は、1919年に開通した箱根登山鉄道です。スイスのベルニナ鉄道を参考にしたそうですよ^^)
その後、2005年には全面改装され、重厚な石造りの外観は残しながらも、内部はモダンで機能的な造りに生まれ変わりました。
なんと言っても自慢は、その素晴らしい眺望
ホテルがあるゴルナーグラート展望台からは、スイスが誇る峻峰マッターホルンはもちろん、スイス最高峰のモンテローザ、ゴルナー氷河などを一望できます。
もちろん、ホテル宿泊者には、鉄道の運行が終了した夜や始発前の朝も、景色を独り占めする特権がありますので、満天の星空や朝焼けなど、時間帯によって移りかわる山々の絶景をお楽しみいただけます。
快適な部屋と、山の上で楽しむ食事
各部屋には、ホテルを囲む4000m級の山の名前がつけられています。それぞれの山の山頂の石が部屋の壁に飾られていて、直接手で触れることができるという、ちょっとした仕掛けも施されているんですよ。
もちろん、マッターホルンやモンテローザが見える部屋もあります。
全室シャワーやテレビが付いており、部屋の中やホテルの公共エリアでは、無料Wi-Fiも利用可能です。
食事も、3000m超えの山岳ホテルだからといって、侮るなかれ!
宿泊者専用のレストランでは、スイス伝統料理の4コースディナーが楽しめます。
ではここで、スイス担当者の当ホテルおすすめポイント!
★標高3100mの別世界!マッターホルンやモンテローザを目線の高さで
やはりなんと言っても、スイス最高所の立地ではないでしょうか。
アルプスの名峰を「見上げる」というより「目線の高さで眺める」という感覚。
それを味わえるのはこのホテルの醍醐味です。
★360度遮るものなし!アルプスと氷河を一望
山の稜線上にホテルは建ち、とにかくどこを向いても開放的な景色は圧巻です。
氷河が眼前に広がる景色も特別感があります。
★ホテル滞在以外の楽しみも 新名所もオープンし施設充実
2021年には、展望台に『ズーム・ザ・マッターホルン』という展示館がオープンしました。
3DやVRなど最新のテクノロジーで、通常ではありえない角度や視点から壮麗なアルプスの絶景、大自然に近づいて、その世界に没入することができる施設です。
ちょっと天気が悪い間に、ここで別の体験をする、というのもいいですね。
◆ホテルの紹介動画もご覧ください◆
当ホテルに宿泊できるクラブツーリズムのツアーはこちら ☟
‟マッターホルンが一番美しく見える”『リッフェルハウス 1853』
マッターホルンを心ゆくまで楽しめる、もう一つのホテルをご紹介します。
ゴルナーグラート鉄道に乗り約25分、途中のリッフェルベルク駅で降りるとなだらかな坂の下にそのホテルは見えます。
ゴルナーグラート山の中腹、標高約2580mに建つ、一見、山小屋のようなかわいらしい雰囲気のホテルが『リッフェルハウス 1853』です。
こちらは、最初にご紹介したクルムホテル・ゴルナーグラートの開業よりさらに歴史は古く、ゴルナーグラート鉄道の開通に先駆けて、1853年に登山家たちのための宿として創業しました。
その後、ツェルマット地域の山々の初登頂を見守り、数多くの著名な登山家の名前が、ホテルの宿泊者リストに残っています。
2014年の全面改装により、部屋は快適でおしゃれに生れ変わり、4つ星ホテルとなりました。
また、新設されたスパエリアにはサウナ、談話室、マッタ―ホルンを望むジャグジーが新設され、より充実したホテルライフを楽しめるようになりました。
マッターホルン好きにはたまらない ‟ベスポジ”のホテル
そして何より、このホテルのポイントは、マッターホルンを望むための‟ベストポジション”に建っているということです。
マッターホルンの北西稜を正面に見る、最も美しい姿を望むことができます。また、マッターホルンをより近くに望むことができるホテルと言われています。
早朝、ホテルの前から朝日が昇ってくるのを待っていると、山の後ろ側から朝日が射してくるため、マッターホルンの岩肌が美しく輝く様子がご覧いただけるでしょう。
暖かみのある快適な部屋とレストラン
天然木のぬくもりを感じさせるアルペン風の客室が全部で25室、うち16室はマッターホルンが見える部屋です。全部屋シャワー・トイレ付の快適なつくりです。
また、レストラン「リッフェルハウス」では、チーズフォンデュやロシュティと呼ばれるジャガイモ料理など、スイスの伝統的なメニューを楽しむことができます。
では再び、スイス担当者の当ホテルおすすめポイントです!
★マッターホルンを極めよ!ベスポジから楽しみたい方におすすめ
上記で書かせていただいた通り、マッターホルンを最善の方法で楽しむ条件が揃っています。
名峰を満足ゆくまで楽しみたいという方には是非行っていただきたいホテルです。
★標高は2600m弱。高山病や体調が気になる方にも
2600mでも十分に高地ですので、深酒や過度な運動はお控えいただきたいですが、今までに行った場所で3000mを超えるとしんどかった…という方には、身体に負荷が少ない宿泊地と言えます。
★改装でさらに進化!スパの新設されて設備もより快適に
改装により、内部はより快適にモダンに生まれ変わりました。一方で、開業当時の古き良き山小屋の雰囲気が残っているのも、このホテルの良いところ。そのかわいらしさも含めて、女性にも喜んでいただけるホテルです。
眼下にルツェルン湖を見下ろす山頂ホテル
『ピラトゥス・クルム』『ホテル・ベルビュー』
最後にご紹介するのは、スイスのほぼ中央、ルツェルン湖の近くに聳える独立峰ピラトゥス山の頂に建つホテル『ピラトゥス・クルム』と『ホテル・ベルビュー』です。
周囲に視界を遮る高い山がないため、標高約2132mの地点からは、ルツェルン湖やアルプスの山々を360度見渡すことができます。
実はこのピラトゥス山。古くは伝説により恐れられていた地でもありました。
キリスト処刑を宣告した古代ローマの司令官ピラトゥスの亡霊が最終的にこの地に辿り着いたものの、人々がこの山に登り静寂が邪魔をされると、嵐を起こして妨害をするというもの。そのため、中世には登山が禁止されていたそうです。
また、この岩山に竜が住んでいたという別の伝説もあり、今はドラゴンがホテルや乗り物のシンボルマークとなっています。
その後、美しい景観が再び注目され、多くの登山客が訪れる人気の観光地となりました。
そして、19世紀には2つのホテルが建設されたのです。
100年以上の歴史を誇る2つの山岳ホテル
1890年に鉄道会社によって建設された『ピラトゥス・クルム』は、1999年には歴史的文化財としての指定を受けた建物です。2010年には改装が行われ、ジュニアスイート3部屋を含む30部屋となっています。また、ベルエポック調のメインダイニングはクイーン・ビクトリアと命名されており、1868年のビクトリア女王ピラトゥス来訪の記録によります。
一方、円形の建物が目を引く『ホテル・ベルビュー』は1860年にオープン。その後、1960年に火災で焼失するも3年後には再建されました。さらに1998年に改装され、シャワーやトイレも完備された快適な20部屋を有しています。
また、『ピラトゥス・クルム』とは地下で繋がっており、通常、朝食や夕食は『ピラトゥス・クルム』のレストランにてお取りいただきます。
まるでアトラクション?山頂のホテルまでのアクセス
さて、ピラトゥス山と言えば、その楽しみは山頂までの乗り物です。
ピラトゥス山頂を目指すには、2通りの行き方があります。
1つめの方法は、麓のアルプナッハシュタート駅から世界最急勾配の歯車式鉄道(傾斜度最大48‰ 1m進むと480mm=48㎝登る!)ピラトゥス鉄道に乗車する方法です。標高差1629mを約30分で登っていきます。森を抜け、森林限界を超えてからは険しい岩の間を登っていく様は、まるでアトラクションのようです。
そして2つめの方法は、山の北側のクリエンス駅からゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いで登る方法です。
途中駅のフレックミュンテックから山頂までは、2015年にリニューアルした「ドラゴン・ライド」と呼ばれる新型ロープウェイに乗車します。大型窓に囲まれた展望キャビンからは、ルツェルンの町や湖など、素晴らしいアルプスの眺望が楽しめます。
パノラマ絶景を朝な夕なに楽しむ
山頂のホテルに泊まる最大の楽しみは、やはり何といってもその景色でしょう。
眼下に広がるアルプスの山々と複雑に入り組んだ幻想的な湖は、中央スイスならではの絶景と言えます。
また、天気が良ければ存分に楽しめる、夕陽や朝日に染まる山々の姿は、忘れられない思い出となること間違いありません。
最後にこちらも、スイス担当者の当ホテルおすすめポイント!
★せっかくスイスに行くなら 三大名峰に加えて訪れたい!
スイスはじめての方には、まずはやはり三大名峰と言われる有名どころを訪れていただきたいのですが、せっかく行くなら、それ以外の魅力も一緒に堪能することをお勧めします。
ピラトゥスの山岳ホテル滞在も含まれたツアーは弊社でも大変人気です。
★鉄道好きは特に垂涎…! スイス自慢の乗り物を制覇しよう
鉄道、ゴンドラ、ロープウェイと往復するだけでも楽しめるピラトゥス山。
特に世界最大勾配の登山列車は、鉄道好きでなくとも一度は体験したみたい!と思う乗り物ではないでしょうか。
★チューリッヒ空港から、車で約1時間!アクセス良好
ルツェルン湖畔は、日本からの直行便が運航するチューリッヒ空港から車で約1時間と、とても便利なところにあります。
スイス各地を巡った後に、日本帰国前の1泊をあてたり、ユングフラウ地方と空港の間にスケジュールを組んだり・・・とスイスを周遊する際にも行程に組みこみやすい立地です。
以上、今回は3つのホテルをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
スイスの山岳ホテルは、絶景、食事、訪れるまでの名物列車・・・など、そこでしか味わえない体験に溢れています。是非スイスを訪れる際は、山岳ホテルの宿泊もあわせてご検討ください。
皆様をスイスにご案内できる日を楽しみにお待ちしております。
クラブツーリズムでは2024年のスイスツアーの販売を開始しました!
今回ご紹介した山岳ホテルに泊まるコースも!是非ご覧ください
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