山本直幸講師が海外のメディアから興味深い最新の「音楽情報」をピックアップしてお届けします。

ライプツィヒ/聖トーマス教会内「バッハ」ステンドグラス

来年のバッハフェスト

バッハゆかりの街ライプツィヒで毎年開催されているバッハの祭典「バッハフェスト」の2019年の概要が明らかになった。開催期間は2019年6月14日~23日で、100以上の演奏会やイベントが催される。オープニング公演は、バッハ作品をフライブルク・バロック管弦楽団が演奏する。注目の公演として、ヨハネ受難曲、マタイ受難曲、ワイマール時代のカンタータ作品が取り上げられる演奏会やブロムシュテット指揮のゲヴァントハウス管弦楽団演奏会などが挙げられる。クロージング公演恒例の「ロ短調ミサ」は、デイヴィッド・スターン指揮のオペラ・フオーコが演奏を担当する。
※2018年のバッハフェストを訪れる講師同行ツアーは、すでに出発決定しています。まだお申し込みは可能です。ご検討ください。

オロスコ・エストラーダがウィーン交響楽団首席指揮者

2020年にウィーン国立歌劇場音楽監督に就任することになっている現首席指揮者P.ジョルダンの後任に、A.オロスコ・エストラーダが決まった。契約は2021年から5年間。オロスコ・エストラーダは、現在フランクフルト放送交響楽団とヒューストン交響楽団の首席指揮者で、その前は佐渡裕の前任者としてウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団の首席を務めていた。

来年のザルツブルク・イースター音楽祭

ザルツブルク・イースター音楽祭は、ベルリン・フィルが去った後、ティーレマンが率いるシュターツカペレ・ドレスデンがホスト役を務めているが、2018年は特にオペラ公演の「トスカ」が大きな注目を浴び、全公演で約19000枚のチケットが販売され、93%という座席占有率だった。2019年のオペラ演目は、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(ティーレマン指揮、G.キューマイヤー/G.ツェッペンフェルト主演)で、演奏会はティーレマン(メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲、シューベルト/交響曲第9番)、ヤンソンス(マーラー/交響曲第4番)、エッシェンバッハ(ドヴォルザーク/スターバト・マーテル)が指揮する。

ベルリン・フィルが契約延長

バーデンバーデン祝祭劇場/ブラームス胸像

2012年までベルリン・フィルの音楽祭としてザルツブルクで開催されていたイースター音楽祭は、2013年からバーデンバーデンで開催されるようになったが、契約を5年延長して2022年まで継続されることになった。今年は音楽監督ラトルにとって最後の音楽祭になり、後任ペトレンコは、2020年以降はオペラも指揮する。2019年のオペラ公演「オテロ」は、ガッティが指揮することが決まっている。
※2019年バーデンバーデン・イースター音楽祭のスケジュールは以下で紹介しています。

【クラブツーリズム 音楽の旅】
旅の文化カレッジ講師 山本 直幸
ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。
特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿。

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