今回のテーマはレインウェア。
せっかく買った装備はきれいにしたいですよね
今回の内容が参考になれば幸いです
解説していただくのは山旅スクールガイド 小川 元章ガイドです
小川 元章ガイド
横浜の大手登山用品店で店長を務め、飯能市を中心とした登山用品専門店「山遊人」を奥様とともに運営していた。山の中では、安定したガイディングと気配りができる優しいガイド。
レインウェアのメンテナンスは「洗濯」
登山での三大用具の一つの雨具。
皆さんも知っている通り高価で高性能なレインウエアを
いかに買った時の状態初期性能を維持するか悩みますよね！
レインウエア性能を維持するメンテナンスは「洗濯」です。
皆さんが使用している雨具は防水透湿性素材（特にゴアテックスが主）で
多孔質構造から、なり簡単に言えば生地に微細な多くの穴があり
雨など液体の水は通さず、ウエア内の蒸れ(水蒸気)を外に逃がす構造です。
その微細穴に目に見えにくい付着した汚れが水蒸気の逃げ道を塞ぎ
ウエア内で結露し蒸れやすくなり撥水力が著しく低下してしまいます。
適切にまめにメンテナンス（洗濯）する事で
レインウエアの寿命を延ばす事にも繋がります。
正しい洗い方
手洗いでも洗濯機を使用しても洗えます。
ただしウエアに表示の注意事項をしつかりと確認して下さい。
ウエアのタイプによっては異なる事があります。
洗い方のコツ
アウトドア用品用洗剤
レインウエアのファスナー・マジックテープは全て閉じておきます。
フードも出しましょう。ネットに入れて洗う様にしてください。
出来れば各メーカーが出している専用洗剤が最適ですが
家庭用の中性洗剤でもよいです。
ただし柔軟剤や芳香剤の入っているタイプはNGです。
洗うときにここは気を付けよう
汚れの強い箇所があれば洗濯機に入れる前に
汚れ箇所に直接マルチクリーナーを散布も良い。
すすぎが甘いと撥水性低下の原因ともなるので多めに行う。
脱水機は基本的には使わない！
使えるものとダメなものがあるのでしっかりと洗濯方法注意書を確認する事も必要です
撥水を回復するには！
生地の水を弾く撥水性と防水性は同じではありません！別な性質です。
多くの防水透湿性素材の殆どは３層構造の３レイヤーの生地で構成されています。
３層の真ん中にはメンブレン（主にゴアテックスメンブレン）と呼ばれ
防水性と透湿性を併せ持つ素材であるメンブレンは
劣化に強くその機能は持続性にも優れているのですが
レインウエアの主な劣化は表生地とメンブレンを接着する
ポリウレタン系素材の劣化による剥離です。
表生地の撥水性が落ちてしまうと水の膜ができてしまい
メンブレンの透湿性も逃げ道が無くなってしまいます。
ポリウレタン系接着部も劣化が進みやすくなります。
撥水性を回復させるには次の2種類の専用撥水剤があります。
・スプレー式
・漬け込み式…２レイヤータイプはあまり適しません。
撥水性を更に高める為には！
乾燥機を使用する
熱処理を加える事で撥水性を回復させることができます
乾燥機の熱の加減はタイプにより違いがあるので
洗濯注意事項をよく確認してください。
アイロンを使用する
スプレー式は乾かした後にあて布を当てて
中温程度で熱処置もしてください
気分一新！きれいになった道具を楽しもう
登山装備としての雨具、
自然といかに向き合いながらの登山にとって
非常に大切で重要な装備である雨具。
是非メンテナンスにチャレンジしてみて下さい。
高価で高性能なレインウエアの劣化も最小限に抑えられ快適、
安全登山にも繋がりますよ！
最後に
山旅スクールは1年間のカリキュラムで
あなたを自立した登山者に育成することを目的とした
開校20年以上の登山教室です
個性豊かなガイド陣と共にディープな山歩きにはまってみませんか
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