フェルメールの魅力
フェルメールの作品を所蔵している美術館は少なく、特に1作品しか所蔵していない美術館にとっては、門外不出の至宝として特別に扱われています。従って1作品を見ること自体が、旅をする目的にもなり得ます。
フェルメールの作品には、見る者を絵の中に引き込むような特異な魅力があります。代表作に多い、静寂が支配する室内で何かに没頭している一人の女性を描いた作品などは、その室内に差し込むやわらかな光の中で際立つ鮮やかな色彩が印象的です。特にとても高価なラピスラズリという鉱物からなる鮮やかな青色は、「フェルメール・ブルー」と呼ばれるほど、フェルメール作品の特徴を引き立てています。絵に描かれている物語が、見る者の想像にゆだねられているのも魅力の一つでしょう。
フェルメールの作品から音楽が聞こえる
フェルメールの16作品に楽器が描かれていますが、楽器=音楽は、「恋愛」を寓意的に表現するために描かれていることが多く、フェルメール作品の重要なモチーフになっています。フェルメールが生きた時代は17世紀の「バロック」なので、描かれた楽器はヴァージナル(チェンバロ)、シターン(リュート)、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ギター、トランペットなどの古楽器です。
例えばアムステルダムで見られる「恋文」は、シターンを手にした女主人に女中が手紙を渡すところが描かれています。その手紙が男性からの「恋文」であることは、「恋愛」を意味する楽器シターン、女性の揺れ動く心を象徴する海景の絵、恋に落ちて家事を疎かにしていることを暗示する洗濯物の籠や箒などから連想できます。
ベルリンで見られる「紳士とワインを飲む女」には、男性が女性にワインを飲ませているところが描かれていますが、女性の表情はグラスに隠れて見えないので、想像をかき立てられます。リュートが椅子に、楽譜がテーブルに一緒に描かれていることから、誘惑するために演奏された後か、これから演奏されるのでしょう。男女二人の「恋愛」の物語が、旋律となって伝わってきます。
クラブツーリズムでは、1度の旅行でフェルメール作品の約1/3を鑑賞し、音楽界に君臨する2つの名門オーケストラ、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団とベルリン・フィルの競演が楽しめるツアーをご用意しています。
ツアーで鑑賞予定のフェルメール作品: 「ディアナとニンフたち」「取り持ち女」「窓辺で手紙を読む女」(現在修復中で非公開)「小路」「牛乳を注ぐ女」「紳士とワインを飲む女」「デルフトの眺望」「手紙を読む青衣の女」「真珠の首飾りの女」「真珠の耳飾の少女」「恋文」
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