カラヤンがザルツブルクで創始
1882年創始されたベルリン・フィルは、ウィーン・フィルやシュターツカペレ・ドレスデンなどのように宮廷歌劇場管弦楽団が前身ではなく、オペラを演奏するオーケストラではありません。ザルツブルク出身の偉大な指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンは、1955年にはベルリン・フィル、1957年にはザルツブルク音楽祭の芸術監督に就任し、1989年に亡くなるまでそのポストに就いて多大な功績を残しました。
しかし音楽界で絶大な力を保持していたカラヤンでも、既存のザルツブルク音楽祭でホスト役としてオペラの演奏を担当しているウィーン・フィルを差し置いてベルリン・フィルにオペラを演奏させることはできなかったのです。そこでオペラの演奏機会を与えるために、1967年、ザルツブルクでベルリン・フィルのための新しい音楽祭「ザルツブルク・イースター音楽祭」を創始しました。
カラヤンの死後、アバドが12年間、そしてラトルが11年間音楽祭の音楽監督を務め、カラヤンの遺産を守ってきましたが、ベルリン・フィルはより多くオペラを演奏する機会と新たな可能性を求めて新天地バーデンバーデンへ移ることを、楽団員の総意で決断し、ベルリン・フィルのザルツブルク・イースター音楽祭は、2012年、45年の歴史に幕を閉じました。
温泉保養地バーデンバーデンが音楽都市に
バーデンバーデンは、かつては王侯貴族が訪れた優雅な温泉保養地として知られ、人口5万人ほどのドイツの地方小都市ですが、一年中音楽イベントが催される魅力的な音楽都市です。
ブラームスやクララ・シューマンゆかりの地でもあり、特にブラームスは10年間、夏期に過ごして交響曲第1番や2番などを完成させています。1954年11月30日にカラヤンの前任者である大指揮者フルトヴェングラーが、そして2016年1月5日に作曲家ブーレーズが亡くなった地でもあります。
バーデンバーデン・イースター音楽祭
ベルリン・フィルの音楽祭とはいえ、まだ歴史を刻んだザルツブルク時代のように世界中から人が集まるような国際音楽祭といえる雰囲気はありませんが、小さな地方都市での開催でありながら、2500人収容の巨大な祝祭劇場が埋まるというところに、ベルリン・フィルの存在の大きさを感じさせます。
2013年から新たな可能性を求めてバーデンバーデンに移ったベルリン・フィルは、希望通りオペラを演奏する機会が増え、3回~5回オペラ公演をプログラムに取り入れるようになりました。
注目のオペラ演目は、2013年モーツァルトの「魔笛」、2014年プッチーニの「マノン・レスコー」、2015年R.シュトラウスの「バラの騎士」、2016年ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」、2017年プッチーニの「トスカ」、2018年ワーグナーの「パルジファル」で、音楽監督ラトルが指揮しました。
2019年のオペラは「オテロ」
ラトルが音楽監督を退き、後任のペトレンコがそのポストに就くのが2020年になるため、2019年はコンセルトヘボウ管弦楽団音楽監督でオペラ指揮にも高い評価を得ているダニエレ・ガッティが、ヴェルディの「オテロ」を指揮します。ベルリン・フィルは、来年もオペラ公演で最高のパフォーマンスを約束してくれることでしょう。※第1カテゴリー席確約!
演奏会プログラムも魅力
ムーティ指揮ヴェルディの「レクイエム」、ペトレンコ指揮シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲(コパチンスカヤ出演)とチャイコフスキーの交響曲第5番(4月15日)、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番(ランラン出演)とチャイコフスキーの交響曲第5番(4月21日)が鑑賞できます。※第1カテゴリー席確約!
クラブツーリズムでは、2019年バーデンバーデン・イースター音楽祭を訪れるツアーを2本、ルツェルン・イースター音楽祭と組み合わせた7日間のツアー、バーデンバーデン6日間のツアーをご用意しています。
ツアーには20年間ベルリン・フィルの音楽祭へご案内している私が講師として同行し、ベルリン・フィルの魅力についてレクチャーします。是非ご一緒しましょう!
お問い合わせ、お申し込みは・・・
クラブツーリズム 海外音楽鑑賞の旅「アンコール」
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