音楽都市ライプツィヒの象徴ともいえるゲヴァントハウス管弦楽団は、275年の歴史を誇るドイツの名門オーケストラです。昨年音楽監督(楽長)に就任したアンドリス・ネルソンスが、2020年のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを指揮することで、ゲヴァントハウス管弦楽団にも注目が集まることでしょう。
画像: ネルソンス指揮の「第九」演奏会

ネルソンス指揮の「第九」演奏会

2019年/20年シーズン以降

シーズンのオープニングは、8月31日、ネルソンス指揮の演奏会でストラヴィンスキーの「火の鳥」などが取り上げられますが、その後の演奏会でネルソンスはベートーヴェンやブルックナーの作品を多く指揮します。特にベートーヴェン生誕250年の2020年には、交響曲第5番、第9番の他、アンナ・ゾフィー・ムッターなどのスター演奏家を招いて、ヴァイオリン協奏曲、三重協奏曲、ピアノ協奏曲第5番、ミサ・ソレムニスなど、ベートーヴェンの主要作品を指揮することになっています。

2020年はベートーヴェン

ゲヴァントハウス管弦楽団は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番、三重協奏曲を初演した他、1825/1826年シーズンに交響曲全9曲を世界で初めてチクルスとして演奏、さらに1918年から年末に「第九」を演奏することが伝統になっているなど、ベートーヴェンは縁の深い作曲家です。生誕250年を祝う2020年は、1月1日(ガッティ指揮)と12月31日(ネルソンス指揮)に「第九」を演奏し、ベートーヴェンで始まり、ベートーヴェンで終わるという特別な年にしています。

ブロムシュテットも健在

1998年~2005年にゲヴァントハウス管弦楽団の音楽監督を務めていたヘルベルト・ブロムシュテットは、NHK交響楽団の桂冠名誉指揮者でもあり、日本でも高い評価と人気を得ている巨匠です。目下、現役指揮者としては最年長の91歳ですが、まだ精力的に活躍中で、来シーズンは、ブラームスの交響曲全4曲を指揮することになっています。

締め切り迫る! ブロムシュテットとネルソンスを聴く!

巨匠ブロムシュテット指揮のベルリン・フィル演奏会(ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番他)と、ネルソンス指揮のゲヴァントハウス管弦楽団演奏会(チャイコフスキーの交響曲第5番他)が鑑賞可能なツアーのお申し込み締め切りが迫っています。さらにバレンボイム指揮・ピアノのシュターツカペレ・ベルリン演奏会とゼンパー歌劇場オペラ公演「トスカ」もお楽しみいただける贅沢な内容です。ご検討中の方は、今すぐお申し込みください。

画像: ゲヴァントハウス管弦楽団の「マーラー」演奏会

ゲヴァントハウス管弦楽団の「マーラー」演奏会

2021年はマーラー音楽祭

マーラーは1887年~1888年、ライプツィヒで指揮者としてゲヴァントハウス管弦楽団と関わりを持ちましたが、その間交響曲第1番を作曲し、作曲家として大きなステップを踏み出しました。歴代の音楽監督がマーラー作品を積極的に取り上げていたことも、マーラーとの関係を深めた一因です。マーラーの没後100年の2011年に、ゲヴァントハウス管弦楽団の主催で「マーラー音楽祭」が催されましたが、10年後に再び開催することになりました。期間は2021年5月13日~24日で、世界中のトップ・オーケストラが集い、マーラーの交響曲全曲が演奏されます。

画像: マーラーがライプツィヒで2年間住んでいた住居

マーラーがライプツィヒで2年間住んでいた住居

画像: マーラーが交響曲第1番を作曲したことを記した銘板

マーラーが交響曲第1番を作曲したことを記した銘板

マーラー音楽祭スケジュール

5月13日/14日 ゲヴァントハウス管弦楽団 ネルソンス指揮 交響曲第2番
5月15日 コンセルトヘボウ管弦楽団 ルイージ指揮 交響曲第5番
5月16日(11時) ロンドン交響楽団 ラトル指揮 交響曲第6番
5月16日(18時) ベルリン・フィル ペトレンコ指揮 交響曲第9番
5月17日 バイエルン放送交響楽団 ヤンソンス指揮 交響曲第3番
5月18日 グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団 指揮者未定 交響曲第10番
5月19日 ミュンヘン・フィル ゲルギエフ指揮 大地の歌/交響曲第4番
5月20日 ウィーン・フィル ハーディング指揮 歌曲(ハンプソン出演)/交響曲第1番
5月21日 ゲヴァントハウス管弦楽団 ネルソンス指揮 交響曲第8番
5月22日 シュターツカペレ・ドレスデン パッパーノ指揮 交響曲第7番
5月23日/24日 ゲヴァントハウス管弦楽団 ネルソンス指揮 交響曲第8番

まだ先のことですが、クラブツーリズムの「アンコール」はこの魅力的な音楽祭を訪れるツアーを企画予定です。ご期待ください。

画像: 【クラブツーリズム 音楽の旅】 旅の文化カレッジ講師 山本 直幸 ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。 特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿。

【クラブツーリズム 音楽の旅】
旅の文化カレッジ講師 山本 直幸
ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。
特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿。

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