スイス連邦の歴史
現在のスイス連邦は、26のカントン(州)から成っていていますが、その歴史は1291年まで遡ります。同年、スイスの建国日にもなっている8月1日にスイス3原州と呼ばれているウーリ、シュビーツ、ウンターヴァルデンの3つの州が、ルツェルン湖畔のリュットリの野という所で「スイス誓約同盟」を結び、独立の基盤ができあがりました。その後、1353年に8州、1513年に13州と次第に連邦加盟州が増え、1848年に22州から成る「スイス連邦」が誕生しました。
スイス建国の伝説
3原州のウーリ代表だったと伝えられているのが、ウィリアム・テルです。伝説では、テルがハプスブルクの代官ゲスラーを倒し、それがきっかけで民衆が立ち上がり、ハプスブルク家支配から開放されたとされています。息子の頭の上のリンゴを弓で射るという話はあまりにも有名ですが、このテル伝説自体は、15世紀に生まれ、長年、史実に基づく物語と信じられていました。19世紀に入って、研究者が古文書を調べた結果、テルもゲスラーも存在しなかったことが確認されています。
テルは象徴的な存在
しかし現在でもテルが実在の人物であったと信じている人はいるようです。自由を尊び、権力に屈しなかったテルはスイス人そのもの、象徴とも言える存在だからです。現在も永世中立国として独自の生き方を選択し、異なった言語や人種の壁を越え、スイス人として共有している独立精神の起源は、たとえ実在の人物でなくても、テルの存在の中に宿っているに違いありません。
シラーが劇化
ところでテル伝説を世界的に有名にしたのは、あの「第九」の「歓喜に寄す」を書いた劇作家シラーです。ワイマールに住んでいたシラーは、スイスを訪れたことはないのですが、イタリア旅行の途中にスイスに立ち寄ってテル伝説を耳にした親友ゲーテから話を聞いて、戯曲「ウィリアム・テル」を書き上げたといわれています。
ロッシーニがオペラ化
イタリアの作曲家ロッシーニは、シラーの「ウィリアム・テル」を元にフランス語の台本でオペラを作曲しています(作品名はフランス語読みで「ギヨーム・テル」)。「セビリアの理髪師」のような代表作ではないので、上演される機会はあまりないですが、その序曲は演奏会などで単独で演奏されることも多く、とてもよく知られています。
テルの故郷
ルツェルンの南東、湖の南端に位置するアルトドルフは、テルがリンゴを射たとされる町で、中央の広場にはテル父子の大きな銅像があります。テルの生まれ故郷は、アルトドルフから車で10分ほど東へ行ったところにあるビュルグレンという小さな村で、テルの像、テルの泉、テルの礼拝堂、テル博物館などでテルを偲ぶことができます。
ルツェルンへ行かれる際は、ウィリアム・テルの故郷へ足を運んでみてはいかがでしょう。
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