教会国家ザルツブルク
ザルツブルクは約1000年、大司教が支配した教会国家でした。大司教はカトリック教の法王や法王の最高顧問である枢機卿に次ぐ高位聖職者で、広大な領地と様々な権利が与えられ、完全に独立した一国家の君主として聖俗の両面で絶大な権力を握っていました。特にザルツブルクの大司教は、塩や金銀などの豊富な資源に恵まれ、莫大な財力を背景に要塞や宮殿を築き、強力な軍隊も備えていました。歴代の大司教の中、5人が枢機卿でもありました。
教会国家のシンボル大聖堂
大聖堂は、ドイツ語で「ドーム」と言われ、元来「神の家」を意味するので「司教座聖堂」と訳されるのが正しいかもしれません。司教座とは司教の座る椅子の意味で、その司教座のある「ドーム」が司教の聖職を司る場所になります。権力の象徴でもあるドームは建物の規模も大きく、ザルツブルクの大聖堂は、まさに教会国家の象徴でもあります。774年にロマネスク様式で建てられた後、1598年の火災で大部分が焼失したため、1614年に現在のようなバロック様式で再建が始まり、1628年に完成しました。1944年10月16日には爆撃で円蓋が崩落しましたが、戦後すぐに再建されました。縦横101mx69m、丸天井の高さが71mの巨大な建造物は、ウィーンのシュテファン大聖堂に次いでオーストリアでは2番目の大きな規模になります。
モーツァルトゆかりの場所
ザルツブルク訪問者の誰もが訪れるモーツァルトの生家は、間違いなくモーツァルトの存在を確実に伝えてくれますが、大聖堂はモーツァルト音楽の精神の一面を伝えてくれる重要な場所です。当時の洗礼盤はそのまま残っていますが、モーツァルトは大聖堂で洗礼を受け、大聖堂のために多数の作品を書いているからです。1779年には宮廷オルガニストに就任し、大聖堂のオルガンで自らの作品も演奏しています。
大聖堂のオルガン
大聖堂が1628年に再建された後、本格的なオルガンの製作が始まりました。そして1703年に、現在の位置に大オルガンが設置されるようになりましたが、幾度となく修復、拡張され、モーツァルトの時代には、オルガンが力強く鳴り響くと、コウモリが眠りから覚め、丸天井の下を音もなく飛び回る光景が見られたと伝えられています。現在の巨大なオルガンは、1988年に完成したもので、4121本のパイプから成っています。約1万人収容できる大聖堂では、今でもモーツァルトの「戴冠ミサ」などの作品がよく演奏されますが、そのオルガンの響きに耳を傾けるとき、モーツァルトを最も身近に感じることができるかもしれません。
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