聖ペーター教会
アルプスの北でいち早くキリスト教の洗礼を受け、1000年の大司教支配が続いたザルツブルクには、所狭しと多くの教会が建ち並んでいます。一番重要な教会は大聖堂ですが、一番古い教会がモーツァルトにゆかりのある聖ペーター教会です。696年までその歴史が遡る聖ペーター修道院と並んで巨大な建物群が大聖堂に隣接していますが、教会の建物は9世紀に建てられ、火災で倒壊後、12世紀にロマネスク様式で再建され、さらに17世紀に現在のようなバロック様式に改築されました。
モーツァルトとの最初の関係
1769年、モーツァルトは、後に修道院長になる幼なじみのドミニクス(モーツァルト生家の家主ハーゲナウアー家の4男)が、修道院に入って最初に行うミサのために、通称「ドミニクス・ミサ」を作曲しています。そして1783年、ウィーンからザルツブルクへ帰郷した際に、大作「ハ短調ミサ曲」を初演したのがこの教会です。
モーツァルトの帰郷
父と姉の承諾を得ずにコンスタンツェと結婚したモーツァルトは、冷え切ってしまった親子、姉弟の関係を修復したいという願い、長男誕生という嬉しい知らせをお土産に、帰郷を決意しました。約3ヶ月のザルツブルク滞在中の様子は、あまりよく知られていませんが、ウィーンで喧嘩別れしていた大司教が、モーツァルトの帰郷を黙認したこともあり、旧友たちと楽しく過ごすことができたようです。
帰郷時のエピソード
モーツァルトはこの帰郷に際しても意欲的に作曲に取り組んでいます。例えば大司教から依頼された曲を病気で作曲できずに困っていた友人、ミハエル・ハイドンを助けるために、ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲を2曲、わずか数日で書き上げたとか、ウィーンへ戻る途中立ち寄ったリンツで、急遽出演することになった演奏会のために交響曲「リンツ」をわずか4日間で作曲したとか、天才モーツァルトならではのエピソードも伝えられています。
「ハ短調ミサ曲」の初演
ザルツブルクを発つ前日の1783年10月26日、モーツァルトは、宮廷楽団の協力を得て、ソプラノのパートを歌うコンスタンツェの晴れの舞台を演出するかのように、自ら指揮をして「ハ短調ミサ曲」を演奏しました。結局これがザルツブルクとの別れの演奏会になりました。父と姉との関係修復という願いは実らずにザルツブルクを去ったモーツァルトは、4年後に亡くなった父の葬儀にも出席せず、姉と再会もしませんでした。二度とザルツブルクの地を踏むことはなかったのです。
ザルツブルクのモーツァルト家の墓所
ザルツブルクには、聖セバスティアン教会の墓地に父レオポルトと妻コンスタンツェの墓所があり、聖ペーター教会の墓地に姉ナンネルの墓所があります。ちなみにその隣に友人ミヒャエル・ハイドンの墓所もあります。
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