オーストリアのワイン
ワインがアルプスの北に初めてもたらされたのは紀元前のローマ時代、モーゼル川流域でした。ローマ人が伝えたワインづくりの技術は、その後の征服者ゲルマン人には受け継がれませんでしたが、キリスト教の教会儀式に使われることもあり、また教会が運営する慈善施設の資金源にする目的もあり、主に修道僧が熱心にワインづくりをしていました。オーストリアの地では、2000年以上も前に先住民族のケルト人がすでにワインをつくっていたと言われています。その後オーストリアでも修道僧がワインづくりの中心でしたが、そもそもオーストリアのワイン生産高は世界のわずか1%程度で、オーストリア・ワインの知名度が高くないのは、今でも9割が自国で消費され、あまり輸出されていないからです。
ワイン文化を支えた「ホイリゲ」
ウィーンを訪れるとよく耳にするのが「ホイリゲ」という言葉です。「今年」を意味する「ホイヤー」が語源で、特にウィーンに多いワイン専門の居酒屋の総称です。18世紀末、皇帝ヨーゼフ2世が、自家農園のブドウを自家でつくったワインに限り、直販してもよいという法令を出して以来、多くの農家が直接市民にワインを売るようになりました。そして中庭などにテーブルとベンチを置いて、つまみ程度の食べ物も出すようになり、ホイリゲの伝統が始まりました。
現在では、当年産のワインである「ホイリゲ・ワイン」ばかりでなく、夕方からはアコーデオンやヴァイオリンによるシュランメル音楽の生演奏、家庭的な郷土料理も楽しめるようになっています。
ホイリゲの目印
特にベートーヴェンゆかりのハイリゲンシュタットでは「ホイリゲ」が軒を連ねていますが、その目印となるのが店先に逆さに吊してある赤松の枝の束です。中の電球が灯されていれば営業中ということになります。ホイリゲでは、ブドウの収穫後に樽詰めにした「モスト」と呼ばれるブドウジュースだけでなく、すぐに発酵を始めて発泡性の強い濁り酒となった「シュトルム」も、夏から秋にかけての季節限定品として飲むことができます。シュトルムが飲める時期は、9月初めまでの3週間から1ヶ月くらい、そして新種の解禁日は、毎年11月11日です。お酒に弱い方には炭酸水で割った飲み物も用意されています。
白ワインがメイン
オーストリア・ワインの約80%は白ワインです。オーストリアで栽培されているブドウ品種は多く、白ワイン用に限定しても26種類ありますが、適度な酸味があって、口あたりがよく、芳しい後味を残すグリューナー・ヴェルトリーナーという品種が、オーストリアで最も生産量の多い種です。また同じ畑で作られた異なる品種のブドウを同時に醸造して作る方法、いわゆる「ゲミッシュター・ザッツ」はウィーンの白ワインの特徴の一つで、伝統として受け継がれている製造方法です。
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お問い合わせ、お申し込みは・・・
クラブツーリズム 海外音楽鑑賞の旅「アンコール」
お電話: 03-5323-4455(月~土 9:15~17:30)(日・祝 9:15~13:00)
メールアドレス: td.culture@club-tourism.co.jp
住所:東京都新宿区西新宿6-3-1 新宿アイランドウイング
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