熱狂的な陶磁器の収集家
日本ではマイセンより100年ほど前に有田で磁器がつくられています。当時は中国や日本の白い磁器がヨーロッパの王侯貴族の憧れの的で、マイセンを支配下においていたザクセン選帝侯フリードリッヒ・アウグスト1世が熱狂的な陶磁器の収集家であったことが、マイセン磁器を生んだと言ってもよいかもしれません。
錬金術師が「白い黄金」を
フリードリッヒ・アウグスト1世は、一人の錬金術師の噂を耳にして探しだし、ドレスデンに呼び寄せました。その錬金術師とは、後に「白い黄金」を作ったヨハン・フリードリッヒ・ベットガーです。彼はベルリンで薬剤師見習いをしながら錬金術を学び、金を作ることができると言いふらし、プロイセン国王の目にもとまりましたが、錬金術師とは、つまり詐欺師、逮捕されることを恐れた彼は、ベルリンから姿をくらましていました。
ベットガーが本当に黄金を作れると、フリードリッヒが信じていたかどうかは知るよしもありませんが、ベットガーに研究を強いた結果、1709年、その詐欺師がついに黄金にも値する白い磁器の製造に成功したのです。しかし大きな仕事を成し遂げ、それに見合う報酬を得ることができたはずのベットガーは、製造の秘密が外に漏れることを恐れたフリードリッヒによって、マイセンの丘の上にそびえるアルブレヒト城内に幽閉され、次第に酒に溺れるようになり、ついに廃人同然となって9年後に亡くなっています。
「ブルーオニオン」
マイセンの伝統的な模様として有名なのが「ブルーオニオン」という青い玉葱模様です。1739年にさかのぼるこの図柄は、中国の青花のざくろ模様を模倣したものですが、当時ざくろを知らなかった絵付師が、玉葱と勘違いして描いたというエピソードがあります。「ブルーオニオン」の図柄は、水蜜桃、ざくろ、芍薬、竹といった東洋的なものですが、水蜜桃は富を、ざくろは子孫繁栄、芍薬は不老不死、竹は名声を表現していると言われています。
青い双剣
19世紀後半になると玉葱模様を模倣した偽造品が多く出回るようになったため、1888年からマイセンの高度な技術と最高の品質の証として、竹の幹の部分に青い双剣のマークが入れられるようになりました。ちなみに双剣は、ザクセン選帝侯フリードリッヒ・アウグスト1世が紋章に用いていたものです。
マイセンの磁器工房を訪れると、製造工程を見学することができますが、今でも手間と時間のかかる完全な手作りなので、「高価」という理由が納得できるでしょう。
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