今回も登録基準を観光地の写真下部に記載します。世界遺産の登録基準などの詳細は第1回ブログをご参照ください!
<その1>英国の歴史的看守「ロンドン塔」
・ノルマン朝を開いたノルマンディー公ウィリアム1世が11世紀に建設した要塞施設で、11世紀から16世紀まで歴代の王の居住地となったホワイトタワーを中心に外壁や堀を構えた要塞宮殿のような場。
・歴代の英国王室の数奇なドラマの舞台
幽閉後、今も消息不明であるエドワード5世(12歳で王位継承するはずだったが戴冠式挙行前に退位させられた)とその弟のヨーク公リチャードや、6度結婚したヘンリー8世の2番目の妻アン・ブーリンなど、一度は耳にしたこともある王室の人々が幽閉、処刑された場所。
ロンドン塔では、幽霊の目撃情報が結構あるとか
・英国の宗教改革の舞台でもあり歴史を伝える重要な建造物群
・ロンドン塔の飛べないカラスとは!?
ロンドン塔では17世紀から、飛べないよう翼の一部を切った「The Ravens(レイヴン)」と呼ばれるワタリガラスが飼育されている。これは、ある占い師に「カラスがいなくなるとロンドン塔が崩れ、英国王室は破滅する」という予言を受けたためであるとか。6羽と予備1羽が飼育されているが、つい最近、2021年1月14日に「1羽が行方不明になり死んだ恐れがある」と発表。
今後の英国王室の行方に目が離せない・・・
とはいえ、戴冠式で使われた王冠など、写真撮影不可の英国の数々の至宝が眠るジュエルハウスは必見!!観光地としては英国で絶対行きたい場所です。
<その2>世界最恐!?「エディンバラの旧市街」
・世界遺産には、歴史ある旧市街とジョージアン洋式が多く取り入れられた新古典主義の新市街が登録されている。
・世界的に有名な心霊スポット「グレイフライアーズ・カークヤード」
旧市街にある墓地。かつて上級官吏だったマッケンジーというキリスト教長老派の人々を残忍な方法で虐殺した人物が眠る。マッケンジーの霊堂周辺では、多くのポルターガイスト現象が報告されているそう・・
(余談)ここには、超有名ファンタジー小説に登場する架空の魔法使いヴォルデモート卿のモデルになったとされる方のお墓があり、多くのファンが来訪してお花や手紙をお墓に置いていくという現象が起きたというニュースも。
ちなみに、筆者は数々のヨーロッパ旧市街の中でもエディンバラ旧市街は大のお気に入りです。
新しい建物を建てることが禁止されている旧市街は、スコットランドの盛衰を体現する街並み。
あのファンタジー小説のように、魔法の世界に迷い混んだような感じがしますよ!
<その3>骨がインテリアに・・!?「セドレツ地区の聖母マリア大聖堂」
・チェコ共和国の世界遺産で、「クトナー・ホラ歴史地区の聖バルボラ教会とセドレツ地区の聖母マリア大聖堂」が登録基準(ⅱ)(ⅳ)で登録されている。
・セドレツ地区にある「聖母マリア大聖堂」
ゴシック洋式創建、バロック洋式で改装されたカトリック教の聖堂。
ここの地下にある納骨堂には約4万人の遺骨が収められており、その内約1万人の遺骨は、シャンデリアや、イエスの聖杯、十字架など教会内の礼拝堂を中心に装飾の一部として使われている。
供養の意味合いもあり、大切にされていることを知ったが、流石に見た時はびっくりしてしまう光景。
「ボヘミア王国の宝石」と称されたクトナー・ホラは、13世紀に銀鉱脈が発見されたことにより急速に発展し、一時はプラハに次ぐほど繁栄したボヘミア王国の要地です。17世紀に銀が枯渇し衰退したのですが、全盛期に築かれた教会や街並みが、現在も非常によい状態で保存されていて、プラハから足を伸ばしてでも行きたい場所です。
<その4>これはあくまでも噂!「カッパドキアの岩石群」
自然が生み出した奇観とキリスト教徒を支えた岩窟聖堂
<概要>
・カッパドキアはキノコ型のような奇岩が林立する中に、洞窟聖堂・修道院が点在する場所。
・約300万年前の火山大噴火による大量の溶岩と火山灰が堆積し凝灰岩や玄武岩の層になり、やわらかい凝灰岩の部分が長い年月に侵食されて、奇岩になったとされる。
・紀元前4,000年頃から、削りやすい凝灰岩を利用して洞窟住居が掘られ、3世紀半ばのローマによるキリスト教弾圧以後、キリスト教徒たちが隠れすみ、洞窟聖堂や修道院を造った。
<色々な噂>
・キリスト教徒が移り住む以前から地下都市は存在し、別の人々が住んでいたとする説
・そこは古代核戦争のための巨大な核シェルターだったのではないかという説
・発掘された遺体から放射能がでたものがあった!?古代核戦争があったのではないかという説
など・・・。もちろん史実でわかっていることはありません。実際にカッパドキアを案内してくれるガイドさんの中には「そんな話も出てきちゃうほど、地下都市がまだまだ謎に包まれているんです」と言ってました。
テレビ番組などでもSF題材として取り上げられることがあるので、架空の話ではと思っています。カッパドキアは文化と自然が融合した複合遺産で、トルコの世界遺産では絶対に行って欲しいところです!
<その5>「青の都」の墓に秘められた呪いとは?「文化交差路サマルカンド」
サマルカンドと言えば、大好きな某 RPGゲームのモデルと知って覚えた世界遺産
・シルクルードのほぼ中央に位置し、サマル=人々が出会う、カンド=街という意味で世界各地の文化が交錯する地点。
紀元前から栄えた地→8世紀アラブ人の侵攻によりイスラム化→ホラズム・シャー朝の首都→13世紀モンゴル(チンギスハン)軍によって滅ぼされ一時破壊。
・14世紀、ティムールによってティムール朝の首都として再興。帝国中から職人や芸術家、学者を集め壮麗なモスクやマドラサを建設し、ティムールが好んだ『サマルカンド・ブルー』と呼ばれる有名な青色のタイルが大量に使われた。=青の都と言われる理由。
・構成資産の一つである、グリエミール(グーリ・アミール)廟=支配者の墓には、ティムールとその家族が眠る。ティムールの棺には「私が死の眠りから覚めた時、世界は恐怖に見舞われるだろう」という言葉が刻まれていた。
↓
1941年、ウズベキスタン人が猛反対するなか、ソ連の学者が研究のために棺を開けた。そして棺の内側に「墓を暴いた者は、私よりも恐ろしい侵略者を解き放つ」という言葉が現れた。
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数日後、ソ連にドイツ軍が侵攻。独ソ戦が開始。
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1942年、ティムールの遺体をイスラム式で葬り直す。
↓
ソ連軍の反撃が始まる。
以降、棺は鉛で封印され、二度と開かれていないという。
観光中には、ガイドさんもこの話をしてくれます。そしてお客様は静かになります。
おわりに
第5回目のテーマはいかがでしたでしょうか。
今回は、別の角度から遺産に興味を持ってもらえたら!と思いこのテーマにしました。嘘か誠か・・・謎に包まれる世界遺産も魅力的ですね!
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第1回「ロマンのある世界遺産5選」
第2回「空から楽しむ世界遺産5選」
第3回「もうがっかりなんて言わせない世界遺産5選」
第4回「国境を越えて複数国で登録される世界遺産5選」
第6回「Twitter投票で人気のあった世界遺産5選」
第7回「地球生成に歴史に関連する世界遺産5選」
第8回「世界遺産に登録される家(居住地・邸宅)5選」
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