いかがお過ごしでしょうか。
【冬のヨーロッパ旅行に行くならオーロラが見たい! 】
でも、
どんなカメラを持っていけば良いの?
どんな設定にすればいいの?
撮影に必要な持ち物は?
といった様々な疑問にお答え致します。
(※本記事の注意点として、オーロラ出現の有無やオーロラの光の強さはその日の気象条件等によって変わります。「この設定すれば必ず撮影できる」といった保証はございません。あくまで推奨する設定項目や概念についてご紹介する記事となっております。」
(注)COVID-19(新型コロナウイルス)感染症拡大の影響で、北欧への渡航に影響が出ています。最新情報はこちらからご確認ください
オーロラ観測のポイントや服装については下記リンクの記事をご覧ください。
ヨーロッパのオーロラ観測について
北米のオーロラ観測について
【目次】
どんなカメラが良い?
1.どんなカメラが良い?
結論から言うと、適切な設定をすることでどのカメラでもオーロラは撮影することは可能です。
最近は一口にカメラといっても「一眼レフカメラ」や「ミラーレスカメラ」に加えて「スマートフォンのカメラ」も性能が良くなっています。
より高性能なカメラを持参することに越したことはないですが、オーロラ撮影をする上で大切なことは適したカメラ設定をするということです。
適切な設定ができていないと明るすぎて白飛びした写真になってしまったり、暗すぎて真っ黒な写真になってしまいます。
それでは適した設定について見てみましょう。
カメラの設定とは?
2.カメラの設定とは?
カメラには様々な設定項目がありますが、オーロラを撮影する上で最低限必要な設定項目は
「シャッタースピード」
「絞り値(F値)」
「ISO感度」
の3つです。ではそれぞれの機能がどういったものか見ていきましょう。
「シャッタースピードについて」
3.「シャッタースピード」について
シャッタースピードとはその名の通り、シャッターが開いている時間のことです。カメラ上では主に「1秒」「1/2秒」「1/500秒」などといったように表示されています。
「1/500秒」のように早いシャッタースピードではスポーツのような動きのある場面の一瞬を切り取ることができ、「1秒」のように遅いシャッタースピードでは光源が少ない場面でも写真に映すことができます。
下記にそれぞれのシャッタースピードの特徴をまとめてみます。
「シャッタースピードが速い(〇/〇〇〇秒)」…取り込む光が少ない(日中屋外の撮影向き)、動きのある場面で静止画のような一瞬を切り取れる、シャッターが素早く閉まるのでブレにくい
→よく使われる場面…スポーツのプレー場面、動いている動物の撮影、晴れた日中屋外のスナップ写真など
「シャッタースピードが遅い(〇秒)」…取り込む光が多い(夜間や屋内の撮影向き)、動きのある場面で動きを表現できる(例:手持ち花火を素早く動かして空中に文字を書く)、シャッターがゆっくり閉まるのでブレやすい
→よく使われる場面…花火大会の撮影、夜景の撮影、水の流れを躍動感いっぱいにする撮影など
→よく使われる場面…花火大会の撮影、夜景の撮影、水の流れを躍動感いっぱいにする撮影など
「絞り値(F値)について」
4.「絞り値(F値)」について
絞り値(F値)とはレンズを通って映し出される像の明るさのことです。カメラ上では「F2.8」、「F8」、「F22」などといったように表示されています。「絞り」というものは人間の黒目と考えると理解しやすく、「F2.8」といった小さい値にすると絞り(黒目)が開いてより多くの光を取り込むことができます。反対に明るいところでは、「F22」といった大きい値にすると絞り(黒目)が閉じて明るすぎる光源から適切な量だけ光を取り込むことができます。
他にも絞り値(F値)を変えることによってピントが合って見える範囲(被写界深度)にも影響を与えますが、ここでは割愛します。
下記にそれぞれの絞り値(F値)の特徴をまとめてみます。「絞り値(F値)が小さい(F2.8など)」…取り込む光が多い
「絞り値(F値)が大きい(F22など)」…取り込む光が少な
「ISO感度」について
5.「ISO感度」について
ISO感度とはデジタルカメラ(※ここでは一眼レフカメラやミラーレスカメラの総称として使用します)が光をとらえる力を表す数値のことです。カメラ上では「ISO100」、「ISO2000」、「ISO12600」などといったように表示されます。デジタルカメラはシャッターが開いている間、シャッターの奥にあるイメージセンサー(撮像素子)に光が当たることで被写体を認識します。さらにその当たった光を電気信号に変えることで被写体を写真へと変換をすることができます。ISO感度を上げることでこの電気信号が強くなり、弱い光しかない場面でも機械的に写真を明るくすることができます。しかしこの電気信号にはノイズが伴うので、ISO感度を高くすればするほど写真にそのノイズが反映されて画質が悪くなってしまいますので高く上げ過ぎないことが大切です。
下記にそれぞれのISO感度の特徴をまとめてみます。
「ISO感度が低い(ISO100など)」…電気信号が弱い、暗い場面では写真は暗いまま、カメラの高画質性能を生かせる
「ISO感度が高い(ISO12600など)」…電気信号が強い、暗い場面でも写真は明るく撮れる、画質が悪くなる(ノイズが走る)
適した(カメラの)設定とは?
6.適した(カメラの)設定とは?
先ほど説明した「シャッタースピード」、「絞り値(F値)」、「ISO感度」を適した設定にすることがオーロラ撮影の秘訣といえるでしょう。
再度、上記の3項目の設定についてまとめてみます。
・「シャッタースピード」=遅い設定に
・「絞り値(F値)」=小さい設定に
・「ISO感度」=ほどよく高い設定に
あえて、この3つの中で優先的に設定をするならば「シャッタースピード」でしょう。
なぜなら、「絞り値(F値)」はレンズの性能、「ISO感度」はカメラの性能に依存してしまうからです。
お手持ちのカメラの性能が高くないものだったとしても「シャッタースピード」を変えることでオーロラを撮影することは可能です。具体的に「シャッタースピード」をどの値にするべきかはその日のオーロラの光の強さによって変わってしまうので一概に言うことは難しいです。しかしオーロラの光が強く発生するオーロラ爆発と呼ばれる日に運よく当たった場合には10秒前後の「シャッタースピード」が良いと言われています。オーロラ爆発ではカーテンのように揺れ動くオーロラが現れることが多いため「シャッタースピード」を遅くし過ぎてもオーロラの動きによってオーロラ全体的がぼんやりボケた写真になってしまいます。
「絞り値(F値)」は持っていくレンズのF値最低値(開放値)を確認した上で持参するレンズを決め、現地では可能な限り低い数値に設定しましょう。
「ISO感度」を高くすることは「シャッタースピード」と「絞り値(F値)」を明るくなるように設定をした上でもオーロラを捉えきれない時にだけ高くしましょう。旅行前にご自身のカメラの「ISO感度」を上げるとどのくらい写真の画質が悪化するのか(ノイズが走るのか)を確認しておくことで、実際にオーロラを撮影する場合の「ISO感度」の上限がおのずと決まるでしょう。せっかく高画質のカメラを持っていても画質が悪くなる設定で撮っていてはもったいないですからね。
スマートフォンで撮影したい場合は、カメラを夜景モードに切り替えるか夜景撮影用のアプリをダウンロードすることで「シャッタースピード」、「絞り値(F値)」、「ISO感度」を設定できるようになります。
カメラ本体以外の持ち物は?
7.カメラ本体以外の持ち物は?
先ほどまではカメラの設定についてご紹介をしましたが、ここからはカメラ本体以外の持ち物とその選び方についてもご紹介致します。
「必須」
・レンズ
写真を撮影する上でカメラ本体とセットで必要になるのがレンズです。
レンズは「望遠レンズ」や「広角レンズ」、「単焦点レンズ」といった種類に分けることができますが、オーロラを撮影する際のおすすめのレンズは「広角レンズ」です。「広角レンズ」はその名の通り他のレンズよりも広い範囲(画角)を撮ることができるのでオーロラの雄大な景色を迫力満点に撮ることができます。また、レンズは「絞り値(F値)」の最低値(開放値)がより低いものがおすすめです。
・三脚
暗い夜空の下で「シャッタースピード」を遅くする撮影において三脚は必須の持ち物でしょう。先ほどもご説明した通り「シャッタースピード」を遅く設定するとブレやすくなりますので三脚は必ず持参することをおすすめします。
三脚には大きさや材質の違いがあります。三脚選びで重要なポイントはご自身でお持ちのカメラを支えられるかということです。三脚には「耐荷重」というものが決められており、支えられるカメラの重さが決まっています。一眼レフカメラなどの重いカメラを持参する場合には三脚の「耐荷重」も確認しましょう。
また、せっかく三脚を持って行っても雪深くて埋もれてしまったとならないようにある程度地面から高さがあるもの(最低でも60cm以上)、材質は極寒の中で使用することを考えるとカーボン製の丈夫なものがおすすめです。
「あると便利なもの」
・予備バッテリー
寒空の下オーロラの出現を待っているとあっという間に電池を消耗してしまうことがあります。ホテルで充電している間にオーロラが出現してしまっては元も子もないので予備バッテリーがあると安心です。
・レンズヒーター
暖かい部屋から寒空の下へとカメラを持ち出すと結露でレンズが曇ることがあります。レンズの外側なら拭けばいいですが、レンズの内側だとそうはいきません。そんな曇りを除去するのがレンズヒーターになります。近年では、電池動力に加えてUSB接続のモバイルバッテリーを動力としてレンズに巻き付けて使用するものが一般的です。
おわりに
8.おわりに
持参するカメラや付属品によって様々な設定をすることができますので、事前に取り扱い説明書を確認したりカメラに触れて設定の練習をすることをおすすめ致します。より詳しくカメラのことを知りたい場合にはカメラ会社各社がホームページで撮影のポイント等を掲載していますのでご覧ください。
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