皆様、アッサラーム(こんにちは)!
突然ですが、皆様にとってエジプトってどんなイメージですか?ピラミッドをはじめ古代文明のイメージが強く、なんだかミステリアスな国ですよね!このシリーズでは、そんなエジプトを様々な面から紹介していきたいと思います。(2021年12月22日更新)

第1回は「エジプト神話」についてです。エジプト訪問時にガイドさんが神話の話をしながら遺跡を観光したりしますので、是非参考にしてください!エジプト神話、神様が多すぎて結構カオスだったようです。。。

エジプト神話のはじまり

エジプトのはじまりは水で満たされた何もない「無」の状態でした。
これを「ヌン」と呼びます。このヌンから神様が生まれました。それが、創造主アトゥムです。

諸説ありますが、アトゥムはエジプト人が最も原初に近い生物として認識していた蛇の形をしていたと考えられています。蛇は死を運ぶ忌まわしく強力な力を持つ畏怖すべき存在であると同時に脱皮によって無限に死と再生を繰り返す、生命を象徴する存在だったのです。

創造神アトゥムは世界を生み出しては滅ぼし、生み出しては滅ぼす、再生と破壊を繰り返していたと考えられています。

画像2: 謎多きエジプト大解剖!<第1回>「カオスなエジプト神話」【好奇心で旅する海外】<歴史の時間>

「再生と破壊を繰り返す」という考え方から、何度も人類は滅んでいるけど、
その度にまた創造しているという考え方をしていたんだね。

神様がいっぱい?!

創造主アトゥムからはじまったエジプトにはたくさんの神様がいます。
皆様、エジプトには一体どれくらいの神様がいると思いますか?
 
結論から申し上げますと数えきれないほどたくさんいるというのが答えです。有名な神様だけでも20~30近くいるのですから、具体的に何柱(神様は「柱」と数えます)いるのかについては分かっていません。しかも、見た目も変わった神様がたくさんいたとか。。。ここで、ちょっぴり変わった動物の頭を持った神様たちを紹介しましょう。

トト
頭がトキ(ヒヒのこともある)の知恵の神。
様々な広い地域で信仰されたため、知恵の神、書記の守護者、時の管理人、楽器の開発者などとされ王族、民間人問わず信仰された。

バステト
頭が猫の、月と豊穣の神。
猫はエジプト人が最初に家畜にした動物と言われている。人を罰する神として恐れられていたが、「王の乳母」としてファラオの守護者といった役割を持ち、人間を病気や悪霊から守る女神へと変わった。

セベク
頭がワニのナイル川の神。
漁業や農業、移動などにナイル川を利用していたエジプト人は自分たちがワニから攻撃されないようセベクに祈ったとされる。

画像6: 謎多きエジプト大解剖!<第1回>「カオスなエジプト神話」【好奇心で旅する海外】<歴史の時間>

見た目からインパクトがありますね。。。他にも頭が羊だったり、ハヤブサだったり、フンコロガシなんて神様もいるんですよ!

では、なぜエジプトにはこんなに多くの神様が存在しているのでしょうか。

それはエジプトが多神教の国だったからです。多神教とは複数あるいは多くの神々を信仰する宗教形態のことで、自然や天体に神(精霊)が宿るという考えから始まったといわれています。

例えば、川の近くに住む人々は魚や水の恩恵に感謝し川には神様が住んでいる、森に住む人々は木々や森にすむ動物がもたらす恩恵に感謝し森には神様がいる、というように当時のエジプトも各地域ごとに信仰している神様が違っていました。

太陽神ラーの登場

このように地域によって信仰している神様がばらばらだったエジプトですが、地域ごとの神様をまとめようという動きがでてきます。 

地域ごとに信仰していた別々の神様は実は同じ神様で姿かたちを変えているだけという考えを基に、ばらばらだった神様が1つの神様としてまとまりだします。まとめていく中で、創造神アトゥム太陽神ラーという考えにいきつきます。

ここで少し話が変わりますが、皆様は太陽神ラーをご存知でしょうか?太陽を頭に乗せている姿をしている神様です。

エジプト神話の基本的な考えの中に「太陽は神様が運んでいる」という考えがありました。神様が太陽を背負って運ぶことによって日が昇り、沈んでいくと考えられていたわけです。 

画像: 太陽神 ラー

太陽神 ラー

私の頭に乗っているのは太陽なのです。みんなを照らすため一生懸命運んでいるのだよ。

太陽神ラーは様々な観光地で見ることができます!例えば、観光地の定番「アブシンベル神殿」ツアーでは日の出や音と光のショーを楽しめる人気スポットです!

画像: ▲アブシンベル神殿 大神殿

▲アブシンベル神殿 大神殿

画像: ▲神殿入り口の上部分 赤丸部分が太陽神ラーの像

▲神殿入り口の上部分 赤丸部分が太陽神ラーの像

画像: ▲神殿内のレリーフ 左側が太陽神ラー

▲神殿内のレリーフ 左側が太陽神ラー

 他にもハトシェプスト神殿やイシス神殿など色々な所でラーの姿を見ることができます。

「空を支える」ことが世界のはじまり

無事に太陽神として統一された創造神アトゥムから男性の神シュウ(大気の神)と女性の神テフヌト(湿気の神)を生まれます。シュウは空気を作り、生命に息吹を与える神様でしたが、その他に「空を支える」という大事な仕事がありました。

当時のエジプトは空と大地はピタッとくっついていて、大気の神であるシュウは空と地面を引きはがし、空を支えることで大気(空気)の通り道を作る役割を担っていたのです。

たくさん神様が登場するのでエジプト神の家系図をご参照ください。結構複雑ですが、これはほんの一部です。。。

画像: 「空を支える」ことが世界のはじまり

やがてシュウが空を支えて大地を分けたことでテフヌトとの間に子供が生まれます。ゲブ(大地の神)とヌト(天空の神)の誕生です。 この2人、大変仲が良く(というより仲が良すぎたために)ずっとくっついていたので、(=空と大地がくっついてしまったので)ラーが困ってしまいました。

この2人、大変仲が良く(というより仲が良すぎたために)ずっとくっついていたので、(=空と大地がくっついてしまったので)ラーが困ってしまいました。なぜならば、普通太陽は空の上に出るものですが、当時のエジプトでは天空と大地の間をラーが太陽を運ぶと考えられていたため、空と大地がくっついてしまうと太陽を運べなくなるのです。

困ったラーは大気の神シュウに2人を引きはがすようお願いし、シュウが空を支えて、無事にラーは太陽を運べるようになりました。

こうして大気と湿気ができ、天空と大地が生まれ、そこに太陽が通る、これがまさに世界がはじまった瞬間でした。

ミイラの起源

世界がはじまったエジプト、ゲブ(大地の神)とヌト(天空の神)にも4人の子どもが生まれます。長男 オシリス、長女 イシス、次男 セト、次女 ネフティスです。

長男のオシリスがエジプトで最初のファラオ=王となります。しかしそれをよく思わないのが弟のセトは、兄であるオシリスに嫉妬、彼を殺そうと画策します。

セトの企み~棺に閉じ込めちゃおう作戦~
 セトは棺を用意して、ぴったり入れる者に棺をプレゼントするという催し物を行いました。自分を閉じ込めるために作ったとは知らず、オシリスは棺に入ってしまいます。彼が棺に横たわった瞬間、棺に蓋をして、ナイル川に流してしまいます。

オシリスの奥さんのイシス(オシリスの妹でもあります!)がオシリスの入った棺を見つけ何とか彼を生き返らせようと試みます。ところがセトはオシリスの身体を14個に分解してエジプト中に撒いてしまいます。

妻イシスは、バラバラになったオシリスの身体を拾い集め冥界の神アヌビスに夫を生き返らせてほしいと頼みます。

アヌビスはオシリスの身体を元の形に組み合わせ、包帯でぐるぐる巻きにして生き返らせました。
これがミイラの起源と言われています。

このエピソードからミイラは「生き返る=永遠の命を得る」という意味を持ち、後のファラオたちにも重要視されました。

画像7: 謎多きエジプト大解剖!<第1回>「カオスなエジプト神話」【好奇心で旅する海外】<歴史の時間>

死者の守り神、アヌビスです。特技はミイラづくりです。ミイラになれば永遠の命を手に入れられると信じられていたんだ。

おわりに

画像8: 謎多きエジプト大解剖!<第1回>「カオスなエジプト神話」【好奇心で旅する海外】<歴史の時間>

皆様、謎多きエジプトに迫った第1回目はいかがでしたでしょうか?
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