日本の自然が凝縮された「洋上のアルプス」
青く遥かな海に浮かびあがる深い森の懐深くへ進めば、ここでしか出会えない太古の地球の姿があります。
かつて大王と呼ばれた島の古老、木々や岩に繁殖した約600種にも及ぶ無数の苔。
自然の営みが生んだ奇跡が美しく、神秘を感じる島へさせました。
地球や自然の壮大さを体感できる屋久島は、国内外含め唯一無二の存在です。
今日はその魅力に迫ります。
何故、世界自然遺産になった?
「人類が共有すべき普遍的な価値があるとされる、世界遺産」
「屋久島」は1993年12月に世界遺産に登録されました。
では、世界遺産になったその理由はいったい?
その主な理由は「驚異的な樹齢の屋久杉、固有種や絶滅の恐れがある動植物など、珍しく美しい自然を数多く有していること」になります。
■垂直分布という類まれなる地域が評価
屋久島は直径30kmに満たない島ながら、宮之浦岳(標高:1936m)といった高山などがそびえ 立っています。比較的温暖な気候の屋久島ですが、(山を登ると100m毎に0.6℃余り気温が低くなる)島内最高峰の宮之浦岳では標高2000m近くになり、北の国並みの亜寒帯に近い気候、積雪も見られる日本列島の南側では非常に珍しい気候になります。
島一つで、日本の縮図といった特徴を持っていることも、この島の魅力の一つで、評価を受ける一つの理由ともなっています。
■驚くほど長い樹齢の屋久杉たちが評価
この島ならではの「屋久杉」がその一つとなります。
屋久島は年間の雨量も多く新鮮な水に恵まれるものの、花崗岩できた島の為、栄養が乏しい島とも言われます。
そんな島で育つこの屋久杉は他の杉に比べ、とても成長が遅く、材質が緻密で樹脂が多く、腐りにくいことから、数千年にもおよぶ樹齢を保つと考えられています。その為、大きくて立派な杉が、屋久島に沢山生息しているのです。
現在、見つかっている日本最大の杉と言われる「縄文杉」に至っては、諸説ありますが推定樹齢が7200年とも言われています。
他にも、樹齢数千年の大樹が島内のいたるところの点在しその圧倒的な価値を見出しました。
また、ヤクシカ・ヤクザルを始め、固有種や絶滅の恐れがある動植物など、美しい自然を数多く有していることも登録の理由の一つになります。
このように屋久島は日本でも珍しい自然や特徴をもった唯一無二の日本の宝島なのです!
見どころはなんといっても縄文杉!
~縄文杉について~
縄文杉は、日本で一番太くておおきな屋久杉!
標高1300mの世界自然遺産登録エリア内に生育しており、高さは、25.3m、幹回りは、16.4m、直径は約5mになります。
(樹齢は諸説ありますが、推定樹齢7200年とも言われます。)
例えると、、、大人12~13人で一抱えできる大きさです!
実は日本にしか生育していない植物にあるため、この縄文杉が世界で一番大きな杉ということになります!
つまり、屋久島に行くのであれば大木「縄文杉」を見ないと始まらないのです!
ここからは「縄文杉」の魅力に迫ります!
初心者でも歩けるの?縄文杉
歩けます!ただし、長い自然の道を長距離歩かなければなりません。
ツアーで行く場合は、ガイドがペースを考えゆっくり歩いていきます。
個人で行く場合も、必ず現地のガイドと一緒に安全に歩いていきましょう。
また、装備についてもしっかりとした準備が必要です。
では具体的にその道のりを見てみましょう
動画で見る縄文杉までの道のり
その道のりをご覧ください
そもそも、縄文杉ってどんなところにあるの?
縄文杉は「洋上のアルプス」とも呼ばれる山岳島・屋久島の山中深く、標高約1300mのところにあります。もちろん車やバスでは行けず、最寄りの登山口から徒歩で往復約22km・約9時間(+休憩)かかる長い道のりです…。
しかし、そこへ至るまでの道中にも名所はたくさん!
今回は、そんな縄文杉トレッキングの見どころの一部を先取りで写真と共にご紹介します!
縄文杉への道のり
ひとくちに片道11kmと言いますが、その間がずっと急な登りという訳ではありません。
前半の9㎞以上は、かつて森林伐採で使用されたトロッコ軌道の跡を歩きます。
この間の標高差は約300m強となりますので、比較的平坦に感じられる道のりです。
後半の2㎞強が本格的な登山道でこの間で約400m弱の標高差を登りますが、
原始の自然が残る原生林に次々と名木が現れ、飽きることがありません。
縄文杉までの見どころご紹介!
さあ、いよいよ縄文杉までの道のりを写真と共にご紹介します!
■荒川登山口(標高約600m)
縄文杉トレッキングの代表的な登山口。
3月~11月のマイカー規制期間は、タクシーか屋久杉自然館発着の「荒川登山バス」に乗車しないとアプローチできません。
登山バス乗車時に世界自然遺産屋久島山岳部環境保全金(日帰り登山:1,000円/任意)を支払うと記念のステッカーと杉のストラップがもらえます。
※数に限りがあり当日内容が変更になっている場合があります。
早朝の出発となることが多いため、新しい休憩舎やトイレがあるこの登山口で身支度を整えます。
■トンネル(標高約600m)
縄文杉トレッキングの全行程(片道約11㎞)のうち、約9kmはトロッコ軌道を歩きます。
このトンネル内も、枕木に注意しながら歩きます。
トンネル内に照明もあるが、早朝のうちに歩き始める場合は、ヘッドランプがあると安心。
■小杉谷橋(標高約650m)
トロッコ軌道と並行して続く安房川を渡るポイント。春~初夏は山桜や新緑が美しいです。
欄干があり比較的安心して渡れるが、橋のすき間からは眼下を流れる安房川の巨岩が転がる河原も望め、高度感が楽しめます。
■小杉谷集落跡(標高約655m)
1960年代まで、屋久杉伐採の拠点でもあった集落。
大正~昭和にかけては大規模な伐採が繰り広げられ、商店はもちろん郵便局や診療所も開設されていました。休憩舎や小中学校跡があり、記念碑や写真の展示からは往時の賑わいを思い浮かべることができます。
■楠川分れ(標高約730m)
白谷雲水峡へ続く登山道との分岐点。
ここから、辻峠・太鼓岩を経由して白谷雲水峡の最深部へ続く登山ルートも、屋久島の奥深い原生林を堪能できます。
楠川分れの少し先にバイオトイレが設置されており、コース中盤の休憩ポイントとしても好適。
■三代杉(標高約740m)
樹高38.4m、樹齢約500年。
初代の倒木の上に育った二代目が江戸時代に伐採され、その切株の上に三代目が生育したもの。
朽ち果てた初代の跡は空洞に、周囲10m以上もある二代目の根が覆い被さり、その上に三代目が立つ様子は、屋久杉の「倒木更新」「切株更新」の代表例。
■仁王杉(標高約880m)
樹高22.8m、樹齢不明。
寺院の山門の左右に立つ、阿吽の仁王像に姿が似ているところから名づけられました。
吽形の杉は台風で倒れ、大きく口を開いたような様が阿形に例えられる方だけが現存しています。
■大株歩道入口(標高約930m)
ほぼ平坦だったトロッコ軌道の終点、この先は階段の続く本格的な登山道になります。
トイレや水場にもなる沢もあり、ここで小休止をしてから巨木の続くトレッキングのハイライト・大株歩道での登山に備えたいです。
■ウィルソン株(標高約1,030m)
江戸時代に伐採された屋久杉の切株。
大正時代に来島し、日本の針葉樹林を世界に紹介したアメリカの植物学者の名が由来。
中には清水が湧き出ており、祠も安置されています。
株の中から見上げたハート型に切り取られた空が、フォトスポットとしても有名。
■大王杉(標高約1,200m)
樹高24.7m、推定樹齢3,000年。
昭和41年に縄文杉が発見されるまでは最大の屋久杉とされており、幹周り11.1mの堂々たる姿。
急斜面に立っており、展望デッキから臨む縄文杉よりも間近から、その迫力を楽しむことができます。
■夫婦杉(標高約1,220m)
樹高22.9m(夫)・25.5m(婦)、推定樹齢2,000年(夫)・1,500年(婦)。
互いは3mほど離れているものの、樹高10m程の高さで仲良く手をたずさえており、お互いの幹から栄養補給をしているとも言われています。
そしていよいよ…
■縄文杉(標高約1,300m)
樹高25.3m、推定樹齢7200年(諸説あり)。
幹周り16.4mは屋久島最大の屋久杉というだけでなく、日本で最も太い杉とされています。
幹の起伏が激しい形状から、江戸時代に木材として利用できないとして切り残されたと言われています。
植生保護のため、十数m離れた展望デッキからの鑑賞となるが、長時間のトレッキングの果てに出会うその姿は、疲れを忘れさせてくれる風格と存在感を備えています。
島内には日本百名山100番目の「宮之浦岳」や苔むす森「白谷雲水峡」も!
宮之浦岳
屋久島のほぼ中央部に位置する標高1,936mの山岳です。
島内最高峰ということだけではなく、九州最高峰を誇り「洋上アルプス」の異名もとっています。
山頂一帯には低いヤクザサに覆われてアルプスなどとはまた別の雰囲気を醸し出しています。
またシャクナゲも群生していて、6月上旬のシーズンになると淡い紅白色の花が山肌を美しく彩ります。
宮之浦岳の山容。固有種であるヤクジカ(日本に生息するニホンジカの亜種の中でも特に小型で四肢が短いのが特徴。諸説ありますが、捕食者がいないことや、生息密度が高く食物資源をめぐる種内競争が強いからだと考えられています)も暮らしています
宮之浦岳の稜線に出ると隣り合わせる永田岳など特徴的な山容の景色を堪能することもできます。また、山頂では、屋久島のほぼ中央に宮之浦岳がある為、海に浮かぶ島を象徴するような360度の絶景も楽しむことができます。
運が良ければ、本土の開聞岳や大隅半島、種子島、吐噶喇列島などまで望むことができます。
白谷雲水峡
美しい渓流と珍しいシダや苔で覆われた緑の森が幻想的で屋久島を象徴するスポットの一つでもあります。約600種にも及ぶ無数の苔に覆われたこの場所は、深い緑一色の神秘の世界観です。
湿潤な森は濃密な生命の気配がただよい、魂をはるかな太古の世界へ誘います。
ルートも複数あり「弥生杉」「二大杉」「三本足杉」「くぐり杉」など複数の特徴的な大木にも出会うことができます
深い森を抜けるとそこに現れるのは「太鼓岩」。屋久島の深い森を見渡すことのできる絶景展望台は壮大で時間を忘れるほどの眺望です。九州最高峰・宮之浦岳のパノラマもご覧いただけます
魅力の絶えない屋久島 他にも魅力いっぱい
国内きっての名所のため、見どころは堪えず、どこを切り取っても素晴らしい場所ですが、
「自然」・「気候」・「植生」の3点を最後にご紹介
さあ、屋久島へ出かけましょう!
クラブツーリズムでは、屋久島へのツアーを複数ご用意しております!
ご自身にあった屋久島旅へ!
ポイント:中日の2・3・4日を宮之浦岳、縄文杉、白谷雲水峡などなど、
お好きなアクティビティを選んでお好みのツアーを組むことができます♪
(※別途料金にて選べるプランをお楽しみ頂けます)
ポイント:『弊社Sランクホテル「屋久島いわさきホテル」に2連泊!』
泉質良好な硫黄泉の温泉やホテルこだわりの地元の厳選食材を使ったお料理で皆様をお迎えします。2日目は縄文杉・白谷雲水峡どちらか選べるプラン!お好みのプランに、ご参加ください!
ポイント:屋久島・世界遺産登録30周年記念特別ツアー!
2日目は縄文杉・白谷雲水峡・竜神杉、雷神杉の3つのプランに分かれてる他、
野外音楽祭「やくしま森祭り」にて、神秘的で贅沢なコンサートにご招待♪
また、参加者限定の嬉しいプレゼントもご用意!
ポイント:3泊4日のスタンダードツアー
2日目 縄文杉・3日目 白谷雲水峡に行く効率の良いツアーです。
出発日が他の屋久島ツアーに比べ多く設けておりますので、よりご参加頂きやすくなります♪
ポイント:登山初心者の方でも縄文杉までの道のりを無理なく快適に歩いて頂くために5回テーマを設けた練習回+本番回屋久島・縄文杉がセットになったステップアップシリーズです。
毎年多くの登山未経験者が感動を味わっています。
縄文杉の魅力から始め、必要な装備や知識・技術など全て丁寧に弊社スタッフが事前にお伝えし、最終回の屋久島ツアーへご案内します!
8・9・10月に各地で開催(新宿・横浜・千葉・埼玉)の無料説明会にまずはご参加ください♪
ポイント:屋久島の魅力を凝縮した大横断、経験者向けの屋久島コース!!
「ZERO to ZERO ルート」(海抜0m~海抜0m横断)
絶景で美しい山景、島内で最も自然形態の残る希少な巨木の森、島内唯一の亜熱帯の世界自然遺産の森など、屋久島ならではの魅力を凝縮した満を持しての新コースです。
屋久島山中に2泊!白谷雲水峡・縄文杉・宮之浦岳・永田岳・大川の滝と屋久島の名だたる名勝地を2泊3日で歩きます。
環境省レンジャーによる屋久島の自然レクチャーつき
最後に
皆様、いかがでしたでしょうか? 屋久島の魅力伝わりましたでしょうか?
私も、この縄文杉のツアーに同行したことがありますが、「百聞は一見に如かずとはこのことか!」と、心で叫ぶほど目の当たりにした数千年の歴史そして大自然に、ただただ圧巻するしかありませんでした。
クラブツーリズムでは、沢山の屋久島のツアーをご用意しておりますので、是非この機会に
「神秘の島・屋久島」に足を運んでみてはいかがでしょうか。
おまけ 登山に役立つお役立ちリンクをお届け
■お問い合わせ
【メール】aruku@club-t.com
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