そんなイタリアへ弊社スタッフが2025年5月に添乗で行って参りましたので、現地の写真を交えてその魅力をご紹介いたします。
イタリアのカトリックとは?
イタリアは歴史的にカトリック教の影響が強く、現在も国民の多くがカトリック教徒です。イタリアにおけるカトリックの歴史は、ローマ帝国時代にキリスト教が広まり、特にローマが布教の中心地となったことから始まります。その後、ローマ教皇庁が設立され、中世を通じて教皇の権威が確立されましたが、同時に教会と国家間の争いも生じました。16世紀には宗教改革の影響を受け、カトリック教会は教義の再定義や改革を行いました。
現在もイタリアはカトリック教徒が多数を占め、バチカン市国がローマに存在しています。バチカン市国にあるカトリックと文化遺産の象徴、サン・ピエトロ大聖堂もカトリックで有名な宗教建築であり、歴史と芸術の宝庫と言われるほどとなっています。
25年に1度の特別なイベント「聖年」とは?
聖年とは、ローマを訪れた巡礼者たちに、教皇が聖年の大赦と呼ばれる特別免償を与える年を指します。これは旧約聖書に記された「ヨベル(Jubilee)の年」に由来しており、土地の安息や負債免除、奴隷の解放が定期的にめぐってくるというヘブライ人の考え方を反映しています。初期の聖年は、ローマの聖ペテロと聖パウロの大聖堂への巡礼のみで構成されていましたが、次第に聖なる扉などの象徴が追加されるようになりました。フランシスコ教皇(ローマ法王)の発表によると、2025年に行われる聖年は、2024年12月24日に開幕し、2026年1月6日に閉幕すると発表されています。パンデミックや世界平和にふれ、巡礼の大切さが説かれ、「希望は欺かない」というテーマが掲げられました。
最初の聖年は、1300年、教皇ボニファティウス8世が始めました。神の神聖さが人々を変える時期であるとし、100年ごとに聖年を挙行すると決めました。しかし1343年には教皇クレメンス6世が、聖年の間隔を50年に短縮。1389年にはウルバヌス6世が、キリストの生涯年数と同じ33年周期で挙行するように変更しました。さらに間隔が短縮されたのが1470年、教皇パウロ2世が25年ごとに聖年を祝うべきであると定め、すべての世代が大きな免償を獲得できるようになりました。実際に25年周期で聖年が行われたのは1475年で、この規定は今なお実行されています。
世界のカトリックの中心地・バチカン市国
バチカン市国は、イタリア・ローマ市内に位置する世界最小の独立国であり、カトリック教会の総本山です。教皇の居住地であり、宗教的・政治的な中心地として、教皇庁やサン・ピエトロ大聖堂、バチカン美術館などの重要な施設を擁しています。宗教と文化の象徴として、世界中から訪れる信者や観光客にとって重要な場所です。
サン・ピエトロ大聖堂の歴史と建築美
イタリア・ローマに位置し、キリスト教の最も重要な教会の一つです。その起源は4世紀にさかのぼり、初代教皇サン・ピエトロの墓の上に建てられました。現在の壮大なバロック様式の大聖堂は、1506年に建設が始まり、1646年に完成しました。建築には、ミケランジェロやベルニーニなどの巨匠たちが関わり、革新的な設計と芸術的な装飾が施されています。特に、巨大なドームは、当時の技術の粋を集めたもので、遠くからも一目でわかる象徴的な存在です。内部には、サン・ピエトロの墓や、ミケランジェロの「最後の審判」などの名作が収められ、宗教的・芸術的な価値が高い作品が多く収蔵されています。

サン・ピエトロ大聖堂(弊社スタッフ撮影)
ルネサンス建築とバロック建築の両方の様式が融合した傑作と言われており、特に、ミケランジェロが設計したドームはルネサンス様式、ベルニーニが担当した正面広場や内部装飾はバロック様式の特徴をよく表しています。外観は比較的シンプルですが、大聖堂内部の装飾は他に類を見ないほどの美しさで様々な彫刻品と装飾が奥まで続いています。
サン・ピエトロ大聖堂の内部(弊社スタッフ撮影)

サン・ピエトロ大聖堂の内部(弊社スタッフ撮影)
イタリアの宗教行事と伝統的祭典
サン・ピエトロ大聖堂はイタリアの宗教行事と伝統祭典が行われる場所としても有名となっており、毎年の「復活祭のミサ」や「大聖堂への巡礼」は、多くの信者や観光客が訪れる大きなイベントです。特に、教皇が行う「一般謁見」や「祝福の言葉」は、世界中のカトリック信者にとって重要な儀式です。
また、クリスマスや聖木曜日、聖金曜日などの宗教行事も盛大に行われ、サン・ピエトロ広場や大聖堂内で祈りと儀式が執り行われます。
新ローマ教皇の誕生
ローマ・カトリック教会のフランシスコ前教皇が2025年4月に亡くなり、バチカン市国では同年5月7日からコンクラーベと呼ばれる教皇選挙に133人の枢機卿が参加して行われました。8日に行われた4回目の投票の結果、日本時間の9日午前1時すぎ、会場のシスティーナ礼拝堂の煙突から白い煙があがり、教皇が決まったことが明らかにされました。教皇決定を知らせるこの煙を見るために、連日サンピエトロ広場に多くの人が押し寄せました。
その1時間あまりあと、アメリカ出身のロバート・フランシス・プレボスト枢機卿が第267代のローマ教皇に選ばれ、レオ14世と名乗ることが発表されました。アメリカ出身の教皇が誕生するのは初めてで、新しい教皇レオ14世がサン・ピエトロ大聖堂のバルコニーに姿を見せると、広場に集まった多くの信者や観光客からは大きな歓声や拍手が沸き起こりました。
サン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉
サン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉は、特別な宗教行事や大赦の際に開かれる重要な扉です。通常は閉じられていますが、特定の年や記念日に開かれ、信者が扉を通ることで罪の赦しや新たな始まりを象徴します。聖なる扉の開閉は、教会の節目や大きな祝典の象徴的な儀式として行われます。
2025年はカトリック教会にとって聖年(ジュビレオ)にあたり、「聖なる扉」が開かれます。2025年の聖年は、2024年12月24日に始まり、2026年1月6日に閉幕するため、今回添乗で行った際も扉が開かれており、多くの巡礼者が訪れていました。

サン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉 入口付近(弊社スタッフ撮影)

サン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉のレリーフ(弊社スタッフ撮影)
おわりに
イタリアのカトリックは、サン・ピエトロ大聖堂やヴァチカン市国などの世界遺産を訪れ、宗教的な感動と芸術の素晴らしさを体感できます。また、伝統的な祭典や祈りの場で心を癒やすこともできます。今しか味わえないサン・ピエトロ大聖堂の聖なる扉への入場を体験してみませんか?
歴史と文化が深く融合したイタリアツアーにぜひご参加ください。
※コース内容により、今回ご紹介した観光地へ訪れない場合もございます
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