夏(6月・7月・8月)は高所登山・ハイキングのシーズン
夏の魅力① 山に彩りを加える高山植物
高山植物とは一般的には森林限界を超えた高山帯に映えている植物のことを指します。
高山帯は気温が低い、風が強いなど、植物が育ちづらい環境にあります。そのため、高山植物は厳しい環境下でも生き抜くために、平地の植物とは違った珍しい特徴を持つことも多く、人気の花も数多く存在します。
山の峰々の絶景と、力強く咲く高山植物の競演は夏の登山・ハイキングならではの魅力です。
夏の魅力② 標高の高い場所は涼しく避暑に最適
日本の夏って暑いですよね。外に出るだけで大汗をかいてしまい、家に引きこもりがちという方も多いのではないでしょうか。
しかし、標高を上げるほど気温は下がり、標高1,000m上がると気温は6℃下がると言われています。平地では30℃を超えるような夏も、標高1,000mを超えるような山の上では20℃以下になることも多いです。
高所での登山やハイキングでは、夏でも涼しくて気持ち良い山歩きが楽しめますよ♪ リフレッシュのためにも標高の高い山へお出かけしてみてはいかがでしょうか?
夏の魅力③ 登れる山の選択肢が豊富
標高が3,000m前後の日本アルプスや富士山、緯度の高い北海道の山など、冬は雪が降り積もり短い夏の間しか雪解けしないという山も日本には数多く存在しています。しかし、そういった山々でも夏は雪がなくなり、アイゼンなどの特別な装備なしで登山・ハイキングを楽しめます。
また、標高の低い低山も夏に登山・ハイキングを楽しむことは可能です。
つまり、夏は登れる山の選択肢が最も豊富な時期になり、好きな山に挑戦できるハイシーズンと言えるでしょう。
夏の登山・ハイキングの服装・持ち物
歩く山の標高に合わせる
夏は登れる山の選択肢が多い分、どの山に行くかによって環境がガラリと変わります。
標高1,000m以下の低山の場合は終始30℃近い気温の中での登山になることが多いので、服装は半袖のTシャツ一枚に上下別の雨具があれば全く問題ないでしょう。
一方、標高3,000m近くの高所に行くのであれば、気温が10℃以下になることも多いですので、長袖をベースにフリースやダウンなどの防寒着も必須になります。
しっかりと行く山の標高、環境に合わせて服装・持ち物を準備しましょう!
水は必要最低限の量を必ず持っていこう!
夏は基本的には湿度が高く気温も高くなりがちで汗をかきやすい時期です。低山であれば暑さは激しくなり失われる汗の量が多くなり、高山であればすぐに水が手に入るような場所が少なくなります。いずれにしても必要な水分量は多くなりますので、余裕のある量の水を持参するように気を付けましょう。
ただし、必要以上の水を持つことは荷物が重くなってしまいます。どこで水が手に入るかを確認するなど、その山の必要最低限の水分量を把握してなるべく荷物を減らすことも意識しましょう。
それでは、次の章から、具体的に夏(6~8月)にオススメの山を全国からご紹介いたします! 山選びの参考にしてみてくださいね。
【北海道エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
①大雪山(旭岳)
北海道中央部にそびえる旭岳(2,291m)を主峰とし、北鎮岳、白雲岳、比布岳、愛別岳、北海岳などの2,000m級の火山群を大雪山と呼びます。1つの”大雪山”という山があるわけではありません。
ただし、主峰・旭岳へは、ロープウェイを用いて、山麓駅(1,100m)から姿見駅(1,600m)まで一気に上がることができ、登山・ハイキング初心者にもおすすめの山です。
旭岳のカルデラの斜面には、夏になるとチングルマやエゾノツガザクラが咲き乱れます。また、山頂近くにある「姿見の池」付近は、高山植物と野鳥の宝庫で見どころのひとつ。夏にはキバナシャクナゲやエゾノツガザクラの群落を見ることができます。
②利尻山
北海道の離島・利尻島にある日本百名山の一つ・利尻山(1,721m)。利尻島は利尻昆布やウニが島の名産で、近くにある礼文島と一緒に訪れることが多い人気の観光地です。
利尻山は鋭い岩がそそり立つ山で「利尻富士」とも呼ばれ、山頂は目を遮るものがないため、360度の大パノラマを見渡すことができます。ただし、登山口から山頂までの登山は往復で約9時間かかりますので、登山中級者以上の方が対象となるでしょう。
また、利尻山は高山植物の宝庫としても有名。標高はそれほど高くないですが高緯度にあるため、本州の3,000m級の山と同じような高山植物が見られます。特に利尻島固有の高山植物もあり、9合目上部のお花畑に群生するボタンキンバイのほか、リシリヒナゲシやリシリゲンゲは必見です。
【東北エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
③八甲田山
青森の町の先にある丸い高い山が連なっているのが八甲田山(1,584m)で、全部で18の火山や溶岩丘から成る火山群になっています。
6~10月には雪が解け、絶好のハイキング・登山スポットになります。なかでも、赤茶けた地肌の田茂萢湿原近辺は、高山植物の宝庫。「八甲田ゴードライン」と呼ばれる遊歩道が整備されていて、展望台や展望所から湿原や高山植物を見渡すことができます。
山麓からはロープウェーも通っており、片道や往復ロープウェーを利用するなどで、ご自身の体力に合った登山・ハイキングが可能です。
④月山
山形県の中央部にあり、日本百名山・花の百名山にも指定されている標高1,984mの月山。山頂には「月山神社」が鎮座して、山岳信仰の対象として長く崇められてきました。
山麓からリフトが通っており、往復4時間半ほどで登頂が可能で初心者にもおすすめ。山頂からは、庄内平野や朝日連峰を一望することができます。
湯殿山、羽黒山と共に「出羽三山」に数えられる月山。珍しい高山植物が多数生育し、ニッコウキスゲ、ハクサンチドリ、ハクサンイチゲ、チシマギキョウなどが咲く花畑が続きます。
⑤森吉山
秋田県の北秋田市に位置し、日本二百名山にも指定されている標高1,454mの森吉山。秋の紅葉の季節も有名ですが、高山植物が咲き誇る夏の季節もおすすめです!
往復ゴンドラを利用すると、標高差が少なく整備された登山道で山頂まで気軽に行くことができます。往復3時間くらいの歩行時間ですので登山初級者でも安心して楽しめますよ♪
山頂は360度の絶景となっており、周囲の岩木山、白神山地、鳥海山、月山、秋田駒ヶ岳、早池峰山、岩手山、八甲田山などを見渡す絶景を楽しめます。
⑥秋田駒ケ岳
秋田県仙北市の十和田八幡平国立公園の最南端に位置する秋田駒ヶ岳は、日本二百名山に指定される1,637mの山です。
秋田駒ヶ岳は夏の高山植物の種類と生育数の豊富さで有名な山で、特に阿弥陀池周辺は国の天然記念物に指定されています。展望台から阿弥陀池、女目岳にかけてはミヤマキンバイ、ヒナウスユキソウ、イワウメ、イワカガミ、チングルマなどの花々が咲き誇っています。植物の種類と生育数の豊富さで有名な山で、特に阿弥陀池周辺は国の天然記念物に指定されています。展望台から阿弥陀池、女目岳にかけてはミヤマキンバイ、ヒナウスユキソウ、イワウメ、イワカガミ、チングルマなどの花々が咲き誇っています。
「花の谷」と呼ばれるムーミン谷は、6月下旬~7月下旬の最盛期には、静かな谷あいに、チングルマなどの高山植物の群生が見られます。
【関東エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
⑦尾瀬(至仏山)
福島県・群馬県・新潟県の3県にまたがり、日本百名山の至仏山(しぶつさん)・燧ケ岳(ひうちがたけ)などの2000m級の山々に囲まれた、東西12㎞南北9㎞に広がる本州最大の高層湿原です。
広大な湿原エリアは5月下旬~6月中旬のミズバショウが有名ですが、夏の7月上旬~8月中旬は黄色いニッコウキスゲが咲き誇ることでも有名です。一面黄色の絨毯を敷き詰めたような大群落は、いつ見ても素晴らしく登山者・ハイカーにに人気の高い花です。
尾瀬ヶ原は木道が敷かれ整備されており、気軽に大自然を楽しむことができる関東随一のハイキング登山スポットです。また、至仏山や燧ヶ岳の登山や尾瀬ヶ原通り抜けの場合は、宿泊をともなうスケジュールが基本的ですので、体力があればぜひ登ってみましょう。
⑧日光白根山
日光白根山は関東地方以北の最高峰、2,578mの標高を誇る山であり、栃木県と群馬県の県境にそびえる日本百名山のひとつにも数えられています(日本百名山では奥白根山として登場)。眺望景観はもちろん、湖沼群の散策や高山植物も豊富なことから日光国立公園の保護区域に指定されています。
丸沼高原のロープウェイを利用して山頂駅から白根山山頂を往復する約5時間のコースは初心者向けコースとして定番です。起伏、ルートコンディションなどもバリエーションのある登山が可能です。
東京近郊からであれば日帰りも可能ですが、周辺の温泉に宿泊しながらの楽しみ方もぜひオススメですよ♪
⑨金峰山
日本百名山で、林道やゴツゴツした岩山や鎖場など登山の面白さを楽しめる奥秩父の盟主・金峰山(2,599m)。山梨県では「きんぷさん」長野県では「きんぽうざん」と呼ばれ2県にまたがり、山頂の積み重ねたような「五丈岩」は遠くからでもわかるシンボルとなっていて、山頂や稜線からの雄大な眺望は初心者も達成感を味わえます。
日本最高所の車道峠・大弛峠まではタクシーや車でラクラク乗り入れができます! 南アルプスや八ヶ岳の大展望の稜線をあるき、特徴的な山頂・五丈岩を抱いた金峰山を往復する登山初心者向けの約5時間のコースをはじめ、縦走コースなどレベルにあったルートもあります。
標高が高いため、夏でも涼しく服装は注意が必要です。また、稜線は晴れていても強風であったり、天候の急変があるので防風対策なども必要です。
【東海エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
⑩富士山
静岡県、山梨県にまたがる標高3,776m、日本最高峰でありまさに日本を代表する山です。毎年夏(7月~8月)には“ご来光”を拝むために登山者が多数訪れます。霊山としても名高く、常に万年雪をいただく美しい姿は、古くから歌や絵画などに登場しています。
山頂までの道のりは往復約10時間かかるのが一般的ですので、登山道の途中の山小屋で仮眠を取る一泊二日の日程が多いです。
クラブツーリズムではさらにゆったりとした二泊三日のプランや、春から他の山で複数回体力とスキルを身につけ、一緒に登頂を目指す“富士山に登り隊”というシリーズツアーもご用意しております。体力不足や高山病になり途中でリタイアされる方も多いですので、少しでも登頂確率を上げたい初心者の方におすすめです!
皆様も一度は憧れの富士山登山に挑戦してみませんか? 山頂からの絶景と達成感は忘れられない思い出となることでしょう。
【上信越エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
⑪谷川岳
群馬県と新潟県の県境となっている上信越国立公園の東端に位置する谷川連峰。最高峰は仙ノ倉山の2026m、一ノ倉沢などの岸壁はロッククライミングの名所です。
クライマーの聖地・谷川岳ですが、急崖のエリアではなく、初心者向コースでは往復ロープウェイを使った天神尾根経由・トマの耳往復コース(往復約5時間)で登頂します。大パノラマの稜線歩きを楽しみながら山頂を目指します。途中には急な傾斜や木道があり、天候に左右されますが、最大の魅力は雄大な山岳美! 山名のとおり、急峻な谷と透きとおる沢が絶景を作り上げています。
谷川岳の夏は雪解けも終わり残雪の心配がない登山のベストシーズン。6~7月にかけては多くの花々が咲き誇り、高山植物の宝庫となっています。夏であっても2000m級の稜線の為、天候の急変や強風に注意が必要です。
⑫平標山
平標山(たいらっぴょうやま)と読み、新潟県南魚沼郡湯沢町と群馬県利根郡みなかみ町の間、谷川連峰の主脈西端に位置する標高1,984mの山です。
高山植物に恵まれた山として知られ、「花の百名山」の一座にも選ばれている名山。ハイマツやシャクナゲの緑地に高山植物の群落があることで有名。5月末~6月の花のシーズンには草原状のなだらかな山頂付近にはお花畑が広がります。また展望も素晴らしく、周囲の谷川連峰など上越の名山を望む気持ちの良い稜線歩きが楽しめます。
東京から上越新幹線を利用すると、なんと日帰りでも行けてしまいます! お花が好きな方におすすめですよ♪
【北陸エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
⑬白山
石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる白山国立公園内にある標高は2,702mの白山。古来より信仰の山としても知られ、今でも多くの登山者の人気を集める名峰です。日本百名山に選ばれており、また、富士山、立山とともに日本三名山にも選ばれてます。
なお、白山とは総称で、最高峰の御前峰をはじめ大汝峰(おおなんじみね)、剣ヶ峰などから成ります。また、例年7月中旬~8月上旬は豊富な高山植物が見れることでも有名。「ハクサン」と名のつく植物が多いのも特徴です。
標高が高く見所やルートがたくさんある山ですので、山小屋に宿泊しながらゆったりと登山・ハイキングを楽しむことがおすすめです。
【北アルプスエリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
⑭乗鞍岳
乗鞍岳は剣ヶ峰を盟主とする恵比寿岳・大黒岳・富士見岳・摩利支天岳など5~6個の火山錐が集まってできた集合火山です。
今から約一万年前までは噴火を繰り返していたといわれる山頂付近には、火山湖や山上台地が形成されています。北アルプスの南端に位置し、剣ヶ峰(3,026m)を最高峰に23の峰と7つの湖、8つの平原が雄大な景観を作り上げています。
乗鞍スカイライン・乗鞍エコーラインの高原道路を利用してバスで標高2702mの畳平までいっきに登るので、手軽に3000m級の景色が楽しめるのも魅力のひとつです。
ツアーでは、剣が峰まで登頂する往復コースは、畳平から山頂まで往復約4時間、なだらかな登りから稜線にあがり岩場をすすむ、登山の基本的なルートです。また、電車とバスでのアクセスが可能なので、日帰りで重装備での移動が少ないことも人気のポイントです。
⑮白馬岳
標高2,932mの日本百名山の一つ・白馬岳(しろうまだけ)は、北アルプス北部の長野県と富山県にまだがる場所に位置する登山者に人気の名峰。南に続く杓子岳、鑓ヶ岳とともに白馬三山と呼ばれています。
白馬岳の特徴的なところは、山の東面が大崩落している点です。崩落した部分に降り積もる雪が集まることで白馬大雪渓と呼ばれる雪渓となっています。
また、高山植物の宝庫としても知られ、7月中旬~8月中旬はイワイチョウ、シロウマアサツキ、コマクサ、リンネソウ、シロウマリンドウなどが咲き誇るお花畑が広がります。
登山ルートはやはり白馬大雪渓を通る東側が人気で、軽アイゼンが必要なことや雪渓・岩場を安定して歩くことが必要となるため、初心者というよりは山に慣れてきた中級者におすすめの山です。
⑯槍ヶ岳
登山愛好家なら誰もが一度は耳にする北アルプスの名峰・槍ヶ岳! 日本5位の標高3,180mを誇り、頂上付近が岩場となっています。ハシゴや鎖場などを安全に通過することが出来るスキルが必要になり経験者向けの山となりますが、その先には360度圧巻の大パノラマが広がっています♪
槍ヶ岳は尖鋭な鉾であり、日本のマッターホルンであるといい、多くの登山者は槍ヶ岳の頂上を大きな目標にされる方も多いです。中房温泉方面から登る表銀座ルートと大町方面から入る裏銀座ルートの縦走路のほか、新穂高温泉や上高地からのルートもあります。
クラブツーリズムでは憧れの名峰・槍ヶ岳を目標に、事前にトレーニングを積みスキルアップしながら登頂を目指す“槍ヶ岳(北アルプス)に登り隊”というシリーズツアーもご用意しています。
⑰燕岳
燕岳は「つばくろだけ」と読み、常念山脈の北部にある標高2,763mの山で登山初心者にもおすすめの山です。日本二百名山、新日本百名山にも数えられ、その優雅な山容から”アルプスの女王”とも呼ばれています。白い花崗岩の岩肌が大変美しく、夏にはコマクサをはじめとした高山植物を見ることができます。
また、燕岳山頂付近には花崗岩の風化によってできた自然の彫刻がたくさんあります。イルカ岩、ゴリラ岩、メガネ岩、ライオン岩などがあり、山頂周辺を探しながら散策するのも楽しみの一つです。槍ヶ岳へと続く表銀座コースがよく整備された登山道となっており、アルプスの定番縦走コースにもなっています。
なお、燕岳稜線にある山小屋・燕山荘(えんざんそう)もとても有名です。1921年(大正10年)に創設され、歴史ある有数の山小屋として多くの登山者に愛されています。山小屋とは思えないほど広くて清潔な造りから山小屋が初めての方にも人気です! 燕岳の登山自体もそこまできつい道のりではありませんので、アルプス登山初心者におすすめの山です。
⑱立山
立山は日本の飛騨山脈北部に位置し、立山連峰の主峰で、中部山岳国立公園を代表する山の一つです。日本では数少ない、氷河が現存する山でも知られています。
約2,432mの室堂まで、立山黒部アルペンルートでアプローチ可能ですので、標高3,000mを超える山ながら比較的短い歩行時間・標高差で登山をすることが可能です。
立山は、雄山(おやま)、大汝山(おおなんじやま)、富士ノ折立(ふじのおりたて)の3つの峰の総称を指しますが、実際の登山では室堂から約2時間で登ることができる標高3,003mの雄山(おやま)だけを登る登山者が多く、登山初心者にもおすすめです!
立山登山に適した時期は、7月下旬から8月の夏の時期です。とはいえ標高が高いため、夏でも気温が10度前後となることもあり、薄手のフリースやダウンなどの防寒着は必携です。
【南アルプスエリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
⑲北岳
南アルプスにある北岳の標高は約3,193mで、富士山の次に標高が高い日本第2位の山で日本百名山のひとつとしても知られています。
雪渓、岩場など変化に富んだコースがあります。東側斜面には、約600メートルの標高差がある大岩壁があり、古くから攀じられている岩壁で、多くのクライマーがロッククライミングをしています。
北岳は、高山植物の宝庫としても知られています。日本では北岳にのみ咲くキタダケソウが山の東側の岩場周辺に見ることができます。
北岳は7月中旬~10月上旬が無雪期です。標高が高く、稜線では強い風がふくことも多いので、冬の時期は登山が過酷な面もありますが、7月下旬ごろから雪渓が溶け始め残ることがあり、夏の時期にぜひ上っていただきたい山です。頂上からの富士山の眺めは必見です!
【中央アルプス・八ヶ岳エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
⑳木曽駒ケ岳(千畳敷カール)
天竜川に沿う伊那谷と木曽川が造る木曽谷の間に、高くそびえる中央アルプス。その中で一番高い峰が駒ヶ岳で、標高2,956m。伊那谷の向うの駒ヶ岳と区別するため木曽駒とも呼びます。
JR駒ヶ根駅の山寄りからロープウェイが出ており、日本の最高所駅(標高2.612m)である駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅を降りると、眼前に広がる花畑が美しい「千畳敷カール」が望めます。
カールとは半円形の窪地で、氷河が流れることにより浸食されて形成されたもの。1,000畳分の広さがあるとして名付けられた千畳敷カールは、6月中旬から咲くミヤマキンバイを皮切りに、9月下旬まで見られるミヤマアキノキリンソウまで、様々な高山植物が群生。
ここは、木曽駒ケ岳の登山ルートのスタート地点にもなっており、標高差約300m、山頂まで2時間程度で登頂可能ですので、登山初心者にもおすすめの山です。
㉑霧ヶ峰
八ヶ岳連峰の中部、日本有数の高層湿原がひろがる霧ヶ峰、最高峰は車山です。6月のレンゲツツジに始まり、7月にはニッコウキスゲや色とりどりの高山植物が咲き乱れます。北アルプス、中央アルプス、南アルプス、富士山、浅間山、八ヶ岳など360度パノラマ眺望のハイキング登山エリアです。
車山高原まではバスや車でアクセス、リフトで車山山頂付近まで登れるので、気軽に2時間程度でめぐるコースから、1日かけて霧ヶ峰を周るコースなど、初心者も楽しく登れるエリアです。
㉒蓼科山
八ヶ岳連峰の北端にそびえ立つ標高2,530mの火山で、蓼科高原といわれるこの一帯のランドマークとなっています。霧ヶ峰や白樺湖から見上げる山容が美しく、「諏訪富士」とも呼ばれています。頂上付近は溶岩の割れた岩石で覆われ、立木もなく見晴らしがいいです。
蓼科山の中腹に位置し、登山道入口のほど近くにある「蓼科御泉水自然園」には、約300種の高山植物が自生。園内には、全長10kmに及ぶ遊歩道が設けられ、鳥たちのさえずりを聞きながら散策が楽しめます。
登山ルートは、蓼科山7合目登山口からはじまります。途中、「馬返し」という地点からだんだん急な登りがございます。途中「天狗の露地」と呼ばれる開けた場所があり、美しい景色が見られます。
出発から1時間ほど歩くと、蓼科山荘があり軽食もいただけます。全体的になだらかな山道が多いので、初心者におすすめの山です!
㉓硫黄岳
硫黄岳は南八ヶ岳の最北に位置し、標高2,760mの火山です。八ヶ岳連峰のほぼ中間地点に位置しており、山頂はなだらかで広く、南アルプス、北アルプス、八ヶ岳のほぼ全域を見渡すことができます。
山の北面には、過去の火山活動による巨大な火口壁を残している。南面は緩斜面の岩礫帯があり、夏には、高山植物が咲き乱れます。特に「高山植物の女王」と称されるコマクサや、キバナシャクナゲの自生地として有名です。
登山口からオーレン小屋までは樹林帯の緩やかな登りが続きます。登山道にはきれいな苔の世界が広がり、八ヶ岳の森の雰囲気も楽しむことができます。ルート上に危険個所は少なく、初心者から楽しめるコースですが、ガレた岩場なども多いので登山の際は、足元に注意が必要です。途中のオーレン小屋では展望風呂に入ることができるのもうれしいポイントです!
㉔赤岳
編笠山から横岳、硫黄岳へと続く南八ヶ岳の主峰・標高2,899 mの赤岳。北八ヶ岳とは夏沢峠で分かれていますが、普通、八ヶ岳に登るというと赤岳をいう場合が多いです。2,500mを超える峰々がギザギザ状に続くことで八ヶ岳と呼び、山頂からは遠く浅間山や富士山まで望む大パノラマが展開できます。
北海道から本州・中部地方までの亜高山帯~高山帯に自生し、淡い黄色の花を咲かせるキバナシャクナゲ。八ヶ岳では、国の天然記念物に指定されている硫黄岳の群生地がよく知られていますが、八ヶ岳の最高峰・赤岳の山頂付近、稜線上にも自生しており、6月中旬から7月にかけて開花します。八ヶ岳では、花びらのがくに近い部分がうっすらと赤みを帯びたキバナシャクナゲも見られ、ほのかな香りを漂わせています。
日帰りも可能なルートから八ヶ岳を楽しむ縦走ルートまで、幅広く楽しめます。初級者~中級者向けのコースは階段やハシゴなどが整備されており、一方上級者向けのコースは、鎖場が連続するハードなコースです。ご自身のレベルに合わせてルートを選択しましょう。山小屋も多いので、初心者から上級者まで人気の山です!
【関西エリア】夏の登山・ハイキングにおすすめの山
㉕伊吹山
伊吹山地は、滋賀県と岐阜県の県境に南北に連なっている高さ1,000~1,300m余りの山なみで、伊吹山はその南端に位置する滋賀県の最高峰です。視界を遮るもののない山頂からの眺めはまさに「絶景」の一言で、濃尾平野・琵琶湖・比良山系・鈴鹿山脈・穂高連峰など360度のパノラマが広がります。
伊吹山は女性の方でも気軽に上ることができます。2合目までは樹林帯が続き、標高720mの3合目からは、山のすそを眺めることができます。標高1,377mの頂上までは見晴らしの良い一本道が続きます。山頂に到着後、少し西に進むと琵琶湖がよく見える展望スポットがあります!
典型的な石灰岩地帯でもある伊吹山は、冬の寒冷な季節風の影響を受けて、好石灰植物の美しいお花畑が見られます。また、多くの特産種(固有種)も存在し、お花好きの方にはおすすめです!
フラワーハイキング・登山ツアー特集ページもご覧ください
今回ご紹介した以外にも、花を楽しめる山はたくさんあります! 花をテーマにしたハイキング・登山ツアーを多数ご用意しておりますので、以下のページもご覧ください!
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